羅志祥にインタビューした事務所で、我々は大きなポスターを発見した。『I’m here for you』。台湾と中国での公開が近々に決まっている作品だという。

 その主演女優、夏如芝(チェリー・シャ)にインタビューできることになった。

 我々はすでに通い慣れた伊林のスタジオで、彼女に会った。長身でどことなく日本の女優・常盤貴子さんに似た雰囲気。

「ええ。そういえば日本人に、常盤さんに似ていると言われたことが何度かあります。私はもともと、台湾でモデルブームが起きる前からモデルをしていました。CF などでも演技が必要とされる仕事が多く、ジェイ・チョウのミュージック・ビデオに4年連続出演したことで、アジアで人気になったんです」

 ジェイ・チョウとはもともと歌手で、今は役者としても映画監督としてもマルチに活躍するアジアの大スターである。数年前に日本でも、彼が監督・主演した『誰にも言えない』はかなり話題になったので、アジア・スターに疎い私でも知っているくらいだ。

 彼と共演したことでチェリーは幸運にもアジアでの認知を一気に高め、中国、シンガポールでもドラマに出演している。中国への映画進出はこれが初めてだ。

「大きな愛がテーマになっている映画です。自ら持病をもちながら、中国でボランティアをしている台湾女性の役。死期を間近に恋に落ちるのです。自分でも3回見て3回泣きました」

 真面目に語っていたが「日本人だったら誰が好き?」という話になると、急にテンションが変わった。

「V6の森田君! 森田くんが来たら、泣くよー」

 いきなりの日本語である。そして泣くほど好きらしい。きゃぴきゃぴの女子になった彼女は、そこから一気に日本語が増えた。

「日本語、日本、全部好き。日本で仕事したことないけど、行きたいよー」

 うるうるした目で言う。しかし仕事がしたいのか、森田くんに会いたいのか。

「両方。森田くんのこと、15年も好きですから!」

 萩庭さん、なんとかしてあげて下さい。

  • 出演:夏如芝(チェリー・シャ)

    公式には生年月日は公表されていないが、台湾生まれの29歳。モデルを経て現在は伊林の女優部に所属する。日本での問い合わせは、[OFFICE303] ENTERTAINMENT&MODELの問い合わせフォーム参照。 http://www.office303.jp/

  • 取材・文:森 綾

    1964年8月21日大阪市生まれ。スポニチ大阪文化部記者、FM802開局時の編成部員を経て、92年に上京後、現在に至るまで1200人以上の有名人のインタビューを手がける。自著には女性の生き方についてのノンフィクションが多い。『キティの涙』(集英社)の台湾版は『KITTY的眼涙』(布克文化)の書名で現在ベストセラー中。
    http://blogs.yahoo.co.jp/dtjwy810

  • コーディネーター:木山善豪

    アジアエンタテイメントのコンサルティングを核とし、中国語圏のエンタメビジネス全般のサポートを手がける。台湾と日本の血統を合わせもつスタッフで構成された組織で、両国での幅広いネットワークとバランス感覚をもつ。
    [OFFICE303] ENTERTAINMENT&MODEL http://www.office303.jp/

取材協力:
エバー航空 http://www.evaair.com/html/b2c/japanese/
「ハローキティジェットが羽田~台北にも登場!」

台北馥華商旅(FORWARD HOTEL) http://www.imvr.net/hotel/fwhotelsj/

ギア・ハウス、ギア・サポート(東京) http://www.gearhouse.co.jp/

撮影:萩庭桂太