リーダーのEMIJAY(エミジェイ)は最年長の29歳。彼女だけが金属のポールではなく天井からつり下げたシルクの布を使ったパフォーマンスをする。

「私、もともとは高所恐怖症だったんです。でも最初はポールに登っているうちに、逆に登りたい! と、スイッチが入れ替わったんです。その後、シルクと出会って、そっちにはまっていきました。表現の幅も広いし、人があんまりやっていないからかえってやりたい気持ちになった」

 エアリアルシルク、というジャンルは、ヨーロッパが起源だと言われているらしい。

「『シルク・ドゥ・ソレイユ』で披露されているパフォーマンスは最上級の形ですね。なかなかそこまでは及ばないけれど、私なりの最上級を目指したい」

 鹿児島県出身。どこかあたたかみのある、人懐っこい話しぶりだ。

「19歳で上京しました。でも鹿児島への郷土愛は強くて、九州人会をやっているくらいです。東京も好きだけど、鹿児島はやっぱり好き。いつか、鹿児島でショーをやりたいです。親は『大丈夫?』といつも心配していますが」

 幼い頃からバドミントン、柔道、剣道とスポーツに勤しんだ。

「親に感謝です」

 大きな瞳をうるうるさせて、笑顔になった。

  • 出演:X&O

    2011年結成。EMIJAY、ELLES、RiE、PINOKOの4人を中心としたガールズパフォーマンス集団。エアリアルシルク、ポールダンス、バトントワリングなど、様々なジャンルを取り入れたアクロバティックなステージングでオーディエンスを魅了する。現在、アーティストのバックダンス、ミュージックビデオへの出演、クラブイベントなど数々のステージで活動するほか、日本・台湾同時デビューも決まり、その活動の場をアジアから世界へと広げていく。
    X&Oオフィシャルブログ http://ameblo.jp/xando-pro/

  • 取材・文:森 綾

    1964年8月21日大阪市生まれ。スポニチ大阪文化部記者、FM802開局時の編成部員を経て、92年に上京後、現在に至るまで1200人以上の有名人のインタビューを手がける。自著には女性の生き方についてのノンフィクションが多い。『キティの涙』(集英社)の台湾版は『KITTY的眼涙』(布克文化)の書名で現在ベストセラー中。
    http://blogs.yahoo.co.jp/dtjwy810

撮影協力:
リストラッツィオーネ レ・ジーア http://www.le-ga.jp/
MUSIC×RESTAURANT TIME512 http://www.time512.com/

撮影:萩庭桂太