今から20年程前、フォトグラファーとして雑誌にちょこちょこ名前が載るようになった20代の萩庭桂太はある日、祖母にこう言われた。

「桂太くんは有名になって偉いね。でも、もっとまっとうな仕事をしなさい」

「ええっ、まっとうだと思うんだけど」

 おばあさまは微笑んでこう言った。

「あんな若い女の子たちからお金をとるなんて、まっとうではありません」

 つまり、孫の桂太はグラビアに載ってる女の子たちからお金をせしめて生活しているのだと、おばあさまは勘違いされていたらしい。

 おばあさま。大丈夫です! お孫さんの桂太君は女の子はおろか、この連載では出版社からもお金を大してもらってませんから。まあ、やっていることは変わらないですが。

 というわけで、今回もケバいおねえさんたち4人組を、六本木の交差点あたりで撮影するところから始まった。

 EMIJAY(エミジェイ), ELLES(エレス), RiE(リエ),PINOKO(ピノコ)。どう見ても普段着はキャバクラのおねえさんっぽいが、彼女たちはれっきとしたダンスパフォーマー、ガールズパフォーマンスチーム、X&Oのメンバーなのである。 

 ランチタイムのミッドタウン前は、会社員の男性たちが次々に通り過ぎる。みんな彼女たちを目にすると、ヒューヒュー口笛を吹かんばかりの目つきである。

 しかしこの4人のケバさ&エロさは、普段着を脱ぎ捨てたところから始まるのであった。

  • 出演:X&O

    2011年結成。EMIJAY、ELLES、RiE、PINOKOの4人を中心としたガールズパフォーマンス集団。エアリアルシルク、ポールダンス、バトントワリングなど、様々なジャンルを取り入れたアクロバティックなステージングでオーディエンスを魅了する。現在、アーティストのバックダンス、ミュージックビデオへの出演、クラブイベントなど数々のステージで活動するほか、日本・台湾同時デビューも決まり、その活動の場をアジアから世界へと広げていく。
    X&Oオフィシャルブログ http://ameblo.jp/xando-pro/

  • 取材・文:森 綾

    1964年8月21日大阪市生まれ。スポニチ大阪文化部記者、FM802開局時の編成部員を経て、92年に上京後、現在に至るまで1200人以上の有名人のインタビューを手がける。自著には女性の生き方についてのノンフィクションが多い。『キティの涙』(集英社)の台湾版は『KITTY的眼涙』(布克文化)の書名で現在ベストセラー中。
    http://blogs.yahoo.co.jp/dtjwy810

撮影協力:
リストラッツィオーネ レ・ジーア http://www.le-ga.jp/
MUSIC×RESTAURANT TIME512 http://www.time512.com/

撮影:萩庭桂太