心の底から笑ってる顔を
伊藤ニーナ
- Magazine ID: 1091
- Posted: 2012.07.05
福岡での彼女は、カフェで友達と5時間も6時間もお茶する普通の女の子だ。
「今年20歳になるんだけど、まだ19歳なんです。でもきゃぴきゃぴはしてないと思いますね」
家族はとても仲良し。コミュニケーションも多い。
「日本のふつうの小学校に行ってたし、英語は日常会話程度です。聞き取ることはできますね。お父さんは英語でしゃべりますけど、答えを英語で考えるのがめんどくさくて、日本語で返します(笑)。親ともきょうだいとも仲良し。よくみんなでご飯を食べに行ったりもします」
将来はテレビの仕事もしてみたいという。
「いつか音楽番組の司会者のアシスタントができたらいいな。ベッキーさんや長谷川潤さんに憧れます。でも私、トークするのは緊張しそうだなあ。まずはモデルで、いっぱい仕事をしたいです」
一流のスタッフと現場で仕事をする日々。ポージング、鞄の持ち方、表情のつくり方。すべてが勉強だ。
萩庭コーチに教わったこともある。
「『自分が本気で笑ってる顔が一番いい。演技じゃなくて、心の底から笑ってる顔が、人の心に残るから』って言われたんですよ。正直、最初は意味がわからなくて。何を言ってるんだろ、と(笑)。でもあるとき、何かの雑誌を見ていて、モデルさんがすごくほっこりした顔をしていて、それを見ていた自分の気持ちまでもがほっこりしたんです。そのときに少し理解できました。表現ってそういうことなのかな、って」
萩庭コーチが、満足気にうなずいた。
そう、お説教をその場で理解できる人はいない。そこで心の奥に沈んだ言葉だけが、もう一度浮かび上がってきたときに、その人を一歩前進させるのだろう。
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出演:伊藤ニーナ
1992年福岡県生まれ。2011年に「GINGERスターオーディション モデル部門」でグランプリを受賞。専属モデルとして活躍中。T168 B81 W58 H88。(株)テンカラット所属
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取材・文:森 綾
1964年8月21日大阪市生まれ。スポニチ大阪文化部記者、FM802開局時の編成部員を経て、92年に上京後、現在に至るまで1200人以上の有名人のインタビューを手がける。自著には女性の生き方についてのノンフィクションが多い。『キティの涙』(集英社)の台湾版は『KITTY的眼涙』(布克文化)の書名で現在ベストセラー中。
http://blogs.yahoo.co.jp/dtjwy810
撮影:萩庭桂太