伊藤ニーナには今、いくつか目標がある。

 そのひとつが「洋服の似合う体型をつくること」。今も十分きれいな体型だとは思うが、単に痩せているだけではなく、近頃のモデルには適度なメリハリが求められているのだ。

「タイトスカートとヒールを履いて、かっこいいラインが出るというのが理想。すっごく痩せてガリガリは、魅力的じゃない。あるべきところに筋肉があり、胸やおしりの肉は落とさず、ウエストは締まっているような。ちゃんとヒールを履いたときにきれいな筋肉のある脚になりたいんです」

 ジムに通い始めたら、自分の筋肉量のなさに驚いた。

「すさまじく筋肉量が足りない。体幹、腕の筋肉が足りない。『ちゃんとスポーツをしていない人ってこんな感じです』と言われてショックを受けました。だから今、ヨガやピラティスのクラスにも行って、体幹を鍛えています」

 欲しい体のために頑張る。もうひとつ欲しいのは、東京での家、だ。

「今は東京ではホテル暮らし。やっと慣れてはきたけど、最初はさびしくてヤバかった。テレビと会話してしまったりして(笑)。ふとんも軽すぎて眠れない。だから毛布を借りて重ねていたんだけど、もう時期的に暑いし。東京に住むならどこがいいかなあ」

 モデルの仕事の撮影は朝5時集合ということも多い。渋谷、恵比寿、青山……とにかく都心がいいんじゃないかな。

「そうですね。とにかくオートロックのところに住みたいです!」

 然り。物騒な世の中、こんなきれいな女の子は厳重管理の下に住んでもらいたいものである。

  • 出演:伊藤ニーナ

    1992年福岡県生まれ。2011年に「GINGERスターオーディション モデル部門」でグランプリを受賞。専属モデルとして活躍中。T168 B81 W58 H88 (株)テンカラット所属。

  • 取材・文:森 綾

    1964年8月21日大阪市生まれ。スポニチ大阪文化部記者、FM802開局時の編成部員を経て、92年に上京後、現在に至るまで1200人以上の有名人のインタビューを手がける。自著には女性の生き方についてのノンフィクションが多い。『キティの涙』(集英社)の台湾版は『KITTY的眼涙』(布克文化)の書名で現在ベストセラー中。
    http://blogs.yahoo.co.jp/dtjwy810

撮影:萩庭桂太