保護犬のシェルター「わんずぺ~す」から黒いイヌ、KONAを譲り受けた楠野さんは、そのときのことをこう振り返る。

「同じような黒いのが3匹いて。明るくハッピーな、なんちゃってラブラドールね(笑)。まだ子犬でやんちゃだけど、KONAも(BINGOも)最初からトイレもできてたから、シェルターの人たちの努力はすごいと思います」

 先にいたイヌたちとの関係性はどうなんだろう。人間のように相性とかあるんじゃないのかな。

「犬たちも成長の過程でいろいろ変化し、一瞬でケンカになることもあるけど、リーダー(=飼い主)さえ毅然としていれば、その後1秒ですぐに穏やかになるから。それが犬の美しいところ。大事なのは相性よりもリーダーは飼い主である私の姿勢。ここはわたしの群れ(PACK)だから群れとして穏やかにしてろと言えばそうなるのね。」

 子犬は元気でいろいろ教えて行く必要があるけど馴染むのも早い。

 楠野さんの3匹とRINAの飼っているビーグルのBOBBYもRINAが海外出張の時などに楠野家に預けられる。毎回楠野家に預けられたばかりの数日は互いに確認しあっているような空気感が漂うが、数日で馴染むらしい。

 BOBBYはブリーダーから譲ってもらったレモンビーグルというよく手入れされた美しい純血種。しかし雑種の3匹もちゃんと養ってもらっているだけに負けない毛並みの美しさ。群れのメンバーでない犬が時々加わることからの影響っていうのもあるんだろうか……と、いろんなことを考えてしまう。

「群れで生きる動物だから、何頭かいると安心するんでしょうね」

 なんとなく見ているこちらも気持ちが安らぐから不思議だ。ストレスがないってこういう感じなんだろうな。

(取材・文:森 綾)

  • 出演:RINA

    ブラジル生まれ。イタリア系ブラジル人の母親と日本人の父親の間に生まれる。身長172センチで股下90センチというプロポーションをもち、多くの女性ファッション誌やCMでモデルとして活躍中。
    http://www.rinafujita.com/

  • 取材・文:森 綾

    1964年8月21日大阪市生まれ。スポニチ大阪文化部記者、FM802開局時の編成部員を経て92年に上京後、現在に至るまで1200人以上の有名人のインタビューを手がける。自著には女性の生き方についてのノンフィクション『キティの涙』(集英社)、『マルイチ』(マガジンハウス)など多数。
    http://blogs.yahoo.co.jp/dtjwy810

撮影協力:ウォータードッグガーデン http://www.waterdoggarden.net/
撮影:萩庭桂太