モデルになって7年。去年の夏は日本で3カ月間、広告の仕事をしていたという。

「日本はとても賑やかで、ものすごく人が多くて、街がきれいだったわ。仕事の仕方も全く違った。ビッグスターになった気分だったわ。なぜかって、ヘアメイクアーティストが、メイクの前にエステしてくれたり、マッサージしてくれたりするんだもの。また日本に行きたい。でも滞在中、一人で寂しい思いをするのは嫌なのよね」

 モデルの仕事はアルバイトから始めたという。でも「私はいける!」と思った理由はなんだったのだろう。

「子どもの頃から食べても太らないんですよ。それは私にとってずっとコンプレックスだったんですけど、だんだん、あれ、これって悪いことじゃないのかもと思うようになったんです。友達が『モデルになれば』と言ってくれて、その気になりました」

 確かにモデルはよく食べる人が多い。「食べても太らない」のは体力のいるモデル業にとって最大の武器だ。天職ですね、と言うと、ちょっと寂しそうに笑った。

「いつまでできるかな……。自分の“保存状態”がよくて何歳かバレなければずっとやりたい」

 いやいや、日本ならね、40代でも「美魔女」とかなんとか言って、みんな活躍してますよ。

「あ、知ってます。美魔女ね。でも日本はいろんな年齢層の雑誌があるから。台湾にもいろんな世代向けの雑誌が出るようになったら、私も美魔女を目指します」

 台湾の美魔女vs日本の美魔女。今すぐ見てみたい企画である。

(取材・文:森 綾)

  • 出演:Sandy李

    伊林所属モデル。2011年には地震直後にも関わらず来日し、広告を中心に活躍し、藤井リナ、クリッシー・チャウらが歴任した話題のランジェリーメーカー「embuche」の3代目イメージモデルも勤めた。
    embuche HP http://www.embuche.jp/

  • 取材・文:森 綾

    1964年8月21日大阪市生まれ。スポニチ大阪文化部記者、FM802開局時の編成部員を経て92年に上京後、現在に至るまで1200人以上の有名人のインタビューを手がける。自著には女性の生き方についてのノンフィクション『キティの涙』(集英社)、『マルイチ』(マガジンハウス)など多数。
    映画『音楽人』(主演・桐谷美玲、佐野和眞)の原作となったケータイ小説『音楽人1988』も執筆するほか、現在ヒット中の『ボーダーを着る女は95%モテない』(著者ゲッターズ飯田、マガジンハウス)など構成した有名人本の発売部数は累計100万部以上。
    http://blogs.yahoo.co.jp/dtjwy810

  • ヘアメイク:小鳥

    スタイリング:NYX

衣装協力:ARTIFACTS http://www.artifacts.com.tw
コーディネート・ブッキング:木山善豪(OFFICE303) http://www.office303.jp
協力:エバー航空 http://www.evaair.com/html/b2c/japanese/

撮影:萩庭桂太