現在、体重は70キロ台。身長が157センチだから、ぽっちゃり体型だ。
「以前、お世話になっていたマネージャーさんが私を見て、『太めキャラで行こう!』って。『どうせなら100キロを目指せ!』って言われて、頑張って食べていたんです。私は前向きに取り組もうと、〈ダイエットじゃなくてデブエット〉って言ってたんですけど。みんなと飲み会でさんざん飲んで食べて解散した後、ひとりで締めのラーメンを食べて帰る、とか。根が真面目な性格なんで(笑)。でも、どうしても96キロで止まっちゃう。わりと体を動かすのが好きで、よく歩いたり走ったりしてるので、それ以上はいかないんです」
 とはいえ、ぽっちゃり俳優のニーズは、そんなに高くない。
「ドラマや映画で、ひとつの作品にひとりくらい太めキャラがいてもいいんですけど、それ以上は要らないんですよね。ライバルは少ないけど、仕事も少なくて(笑)。今のマネージャーさんと出逢って、今後のことを相談して、太めキャラ脱却を決心しました。すると、別に何も無理してない、ダイエットしてないのに、するするするっと20キロ痩せました。でも元気なままだし、やつれたわけでもないので、私の周りにいる人は誰も、私がそんなに痩せたとは気がついていないみたい」
 この先は、もう少しスリムになる予定。
「オフィスにひとりくらい居そうな、ちょっとぽっちゃり、な人を目指します。OLさん役ができるくらいの」
 うんうん、元気で体格のいい、そんなおねえさん、どんな作品にも必要だ。
 将来なりたい俳優像として憧れているのは、ベテラン女優の池谷のぶえさん。舞台や映画、ドラマで重要な役どころを演じて、最近はバラエティやコマーシャルでも活躍している、通好みのザ・俳優だ。そして事務所の先輩、ふせえりさんにも。
「池谷のぶえさんと、ふせえりさん、大好きなんです。先日、池谷さんと直接お目にかかれて、ウオーって思いました(笑)。ホームパーティで私の手料理を食べてもらって、もうそれが、夢みたいな(笑)。しかも今、私はふせえりさんと同じ事務所に所属してまして! だから将来ふせさんみたいな俳優になりたいなんて言うのは、ちょっとハードルが上がりすぎて怖いんですけど。でも、でも、目指してます!」
 そして実は、憧れている俳優が、もうひとり。
「『ミュージカル ダブリンの鐘つきカビ人間』で共演させていただく中村梅雀さんです。梅雀さん、柔和でいながらビシッとしていて、稽古場で若い子たちが騒ぎすぎていても、梅雀さんの『はい、やるよー』のひと言でみんなはっと我に返って、キリッと稽古モードに切り替わるんです。この人がいれば争い事は起きないよねって思う。しかも、ものすごく台本を読み込んでいらして、たったひと言の台詞でも、私なんかが予想もしない演技で、キャスト全員がため息をつくくらい、説得力がある。常識に囚われずにすごく自由で、ふざけてないのに、面白い。綿密に演技を組み立ててらっしゃるんですよね」
 だから
「私、いつか、梅雀さんみたいな俳優になりたい。オジサンにはなれないんですけど、でも、そういうすごい俳優になりたいです!」