身長186センチ。ガタイがいい。
「運動が好きです。クライミング、登山も好きだったし、ランニングも好きだし、テニスはずっと今もやっているし、ボクシングもやっていたし。最初にハマったのはバスケットで、ちょうど僕の世代は『スラムダンク』が人気の時代だったから。ずっとやっていたんですけど、でも10年くらい前かな、コンサートの2ヶ月前に試合していたら、相手方のひとりが転んで僕の上に倒れて、膝の靱帯切っちゃったんです。仕方なく、韓国で一番大きなステージで1万人の観客を前に松葉杖で歌って、全力で歌えない自分がいた。本当に申し訳なくて、そこでバスケ、止めました。やらないと誓ったんです」
 運動以外の趣味は?
「車に興味ない、時計にも関心がない、服も買ったことない。意外と僕、すごくつまらない人間なんです」
 服も買わない?
「仕事で用意してもらう服をそのまま買い取って着ていますね。だからふだんは芸能人には見られなくて。放送局の警備員に捕まりそうになったこと、あります。『おい、お前、どこ行くんだ。勝手に入っちゃダメだろ』って。『歌いに来ました』って言ったら、『その身なりで何を言ってるんだ? ・・・・あ、ああ、ソン・シギョンさん、すいません!』みたいな(笑)」
 では何が楽しみか、というと。
「仕事が終わってから、好きな人たちとおいしいものを食べること、ですね。自分で料理するのも好きです。料理って音楽と似てるところがいっぱいありまして。白い紙に絵を描くようにイメージをひろげて、ここに塩を利かせてここにアクセントをいれて、あと甘みも必要、とか、そういう感じです。最初はできなくても、経験を重ねると何でも作れるようになる。
 僕はなんでも作れます。中華でも洋食、和食、なんでも平均以上。今はそんなに作ってないけど、コロナのときは1年半、毎日料理してました。それをインスタグラムにアップして。料理ばかりアップしているから、歌手のインスタとは思われなくなってしまった(笑)」
 おいしいものには、お酒がつきもの。豪快に飲むことでも、知られている。でもそんなふうに言われることは、ちょっと心外らしく。
「コンサートの前には1ヶ月とか2ヶ月、お酒を控えたりします。で、ちょっとお酒を止めてみたらその分、時間がいっぱいあることに気付いたんです。それに、45歳ですからね。毎日運動して毎日飲んでいると、体から『無理だよ、お前』って信号が来るようになった。ですから運動とお酒と健康と、バランスを取ることが今年の目標です」
 そしておいしい毎日の経験値から、新しい分野での挑戦もスタート。ソン・シギョンさん監修のマッコリが発売されるという。
「おいしいですよ! やっぱり年齢を重ねると、マッコリが一番体に優しいし、乳酸菌もいっぱい入っているし、酔いが優しい。日本で売るかどうかはまだ未定ですけど、クオリティを守るために、大量生産はしないつもりです。チャンスがあったら、飲んでみてください」