モデルをしながら洋服業界にも興味津々の杉原朱音。実はそうなるには理由があって。
「おばあちゃんの影響があるんです。おばあちゃんは洋裁の学校に行って、デザイナーを目指していたけど、おじいちゃんと早くに結婚しちゃったからそれを諦めたんですね。でも洋裁の腕があるから、私が小さい頃から卒園式とか入学式に着る服とかピアノの発表会のドレスとか、全部作ってくれていて。こういう服が欲しいって伝えると、それを全部実現してくれるのがおばちゃんだったんです。両親が忙しいときは私、おばあちゃんと過ごす機会が多くて、洋裁も少し教えてもらっていました。モデルさんがたくさん掲載されているファッション誌とかも、たくさん見せてもらって。ですから洋服好きになったのも、モデルになりたいと思ったのも、おばあちゃんの影響がとても大きいんです」
 おばあちゃんのことを話す杉原朱音は、とっても誇らしい表情だ。
「一番尊敬する人です。最近、自分の意見を言葉にしてみると、それはまったくおばあちゃんが日頃言っていることと同じだったりして。たとえば、困難にぶつかったとき、それでしょげてしまうのではなく、それは自分が超えられるからこそ神様が与えてくれた試練なんだよ、とか。すごく大切なことを言ってくれるので」
 ハギニワ氏が、側から補足してくれた。
「母親は娘と距離が近いから、公平なジャッジメントができないことが多いんだよね。でもおばあちゃんは世代が離れている分、客観的にモノを言える。だから言ったんですよ、仕事に迷ったとき、『おばあちゃんなら何ていうかな?』って考えるといいよって。たとえばほら、そんなことないとは思うけど、ヌード写真撮りたいとか言われたときに、どう考えるか、だよね(笑)」
「それを言われたとき、ビビビっと来ました。まだそのときはハギニワさんにおばあちゃんのこと、何も言ってなかったのに! だから今日の撮影もすごくハギニワさんのこと、信頼してるというか、撮ってもらうのが楽しくて(笑)」
 というわけでモデルとして、未来のアパレル業界のヒロインを目指す杉原朱音のお話は、現在も進行中。今後も洋服業界の真っ只中からどんどん発信していくらしい。第3形態の杉原がどんな活躍を見せてくれるのか、お楽しみに!

  • 出演 :杉原朱音 すぎはら あかね

    2001年2月14日生まれ、愛知県出身。モデルとして主な活動はTGC2020A/W出演。TGC2021A/Wプレステージ出演など

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    取材/文:岡本麻佑

    フリーライター歴30余年。女性誌、一般誌、新聞などで活動。俳優・タレント・アイドル・ミュージシャン・アーティスト・文化人から政治家まで幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。単行本、新書なども執筆。

  • 撮影:萩庭桂太

    1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
    雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
    ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
    「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
    雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
    http://keitahaginiwa.com/