今のモデルに求められるのは、ルックスとかモデリングだけではない。
「モデルはプロになったばかりなので、まだファンも少ないので、ショールームという配信アプリを始めて、もう2年続いています。モデルの中で弓道をやっている人は少ないので、ティックトックで弓道の動画をあげてみたり、インスタグラムのリール投稿しています。中身は弓道の解説とか、弓道あるあるの裏話とか弓道用のヘアアレンジとか」
 見てみたら、面白い。良い感じのBGMに道着姿の杉原朱音が、手際よく袴の付け方をレクチャーしてくれたり、前髪の直し方を見せてくれたり。
「けっこうファンの方が面白がってくださって、フォローしてくれて」
 現在フォロワー数は4万人! その数がモデルとしての評価につながるだけでなく。
「どれだけ影響を与えているか、というのも大事みたいです」
 ルックスだけでなく、キャラも含めてセルフ・プロモーションもする。モデルって今、大変な仕事になっているみたい。
 この春、大学を卒業。やっとモデルを本業に? と、思ったら、杉原は現在も進化中。
「モデルのお仕事をやってみたら、違う夢もできたんです。将来的に自分のブランドを作りたいと思って。最近よく、SNSでもあるんですけど、自分のブランドを立ちあげて、そのブランドのモデルもやる、みたいな。そうすることでモデル費用はカットできますし(笑)」
 そのために、アパレル業界への就職を決めた。
「自分のブランドのコンセプトはすでに固まっていて、高身長の人向けのキレイめファッションを提案したいと思っています。私自身、身長が170㎝で高身長なんですけど、お買い物に行っても、レングスが足りない洋服が多いんです。ハイブランドに行けば長めの丈のお洋服もあるんですけど、価格もハイ、お高いんですよね(笑)。最近身長の高い人も増えてきたし、高身長向けでリーズナブルなお洋服、ニーズはあると思います。実際にアパレル業界の中に入って、営業職で洋服を売る現場とか現実をお勉強することができたらいいな、と」
 モデルから女優、というのが今までの定番コースだったけど、杉原の場合はモデルから実業を目指すようだ。〈弓道〉と〈モデル〉に続いて〈アパレル〉という新しいノートが、増えるのかもしれない。ぎっしりいろいろ、書き込むんだろうなあ。