セカンドキャリアを模索中のモデルが多い中、思い切ったチャレンジに挑戦したのが、今日登場の鮎河ナオミ。
 14歳のときにプチセブンでモデルデビューし、専属モデルとして16歳まで活躍した。
「プチセブンはモデルひとりひとりの個性がブワッと出ているような、私の大好きな雑誌だったので、スカウトされて事務所に所属して、最初に受けたオーディションの2日後に、『プチセブンのお仕事、決まったよ』って言われたときには、『えー! すごい、こんな一瞬で人生が変わる事って、あるんだ!』って思いました(笑)」
 とはいえ、モデルという仕事にすんなり溶け込めたわけでもなかったようで。
「すごい、恥ずかしがり屋だったんです。今はまったく、そんなことないんですけど(笑)。人見知りが激しくて、知らないところに行くのさえ怖くて。プチセブンの仕事は好きだからドキドキしながら頑張りましたけど、他の仕事は断っていました。人前で演技するのが恥ずかしくて、CMの仕事も断っていて、今から思うと、やっておけば良かったのにって(笑)」
 プチセブンが廃刊になってからは、『CanCam』や『ef』『very』『MORE』『Style』『classy』など、さまざまな雑誌で活躍。その一方でTVドラマに出たり、舞台演劇を経験したり。
「毎日違う現場で違う人に会って、初対面の人の前で泣く演技をしなきゃいけないとか、そういう経験を積み重ねていったら、恥ずかしがり屋の私は消えていました。気にしぃな自分が、自意識過剰だったんだなって(笑)。他人はそんなにこっちのこと気にしてないし、何か言っても、向こうもこっちも覚えてないし。そう思ったらなんか、すごく生きるのが楽になりまし(笑)」
 20代半ばからは、ボディメイクに熱中した。
「私、ハーフなんですけど、太りやすくて。そんなにぽちゃぽちゃしていたわけでもないのに、ダイエットにハマりました。知識がないから、何も食べないダイエットとかリンゴだけ食べるダイエットとかくり返しては、リバウンドしてたんですね。そこから次は筋トレにはしって、運動すれば理想的な体になれると信じて、自分を追い込んでいました。 毎日腹筋100回、鶏のささみばかり食べて、油抜きの食事で肌はカサカサ、生きていても何も楽しくない、みたいな(笑)」
 そんな中出会ったのが、筋膜リリース。運動は一切やめて、月1の施術で体型がすっかり変わり、体調もプロポーションも絶好調。以来、ずうっとその施術サロンに通い続けた。
 時は流れて、2019年。一時期モデルを辞めてハワイで暮らしていた彼女が、日本に戻ったときのこと。
「そのサロンの先生が、『興味があるなら、自分でもサロンを開いてみたら?』って言ってくれたんです。じゃあちょっとやってみようかなって。でも、そこからが大変でした」
 立地の良い店舗には、お金がかかる。有能なエステティシャンを集めるのにも、ひと苦労。次から次へとふりかかる難題に、ひとり、立ち向かった。
「そうやってできたのが、『アンチエイジングサロン青山』です。それが2020年の1月、やっとオープンしたら、そう、コロナだったんです! もう、どうしようかと思いました」
 でも今は顧客も増えて、経営は順調。挑戦して良かった! と、大満足。
「一番うれしかったのは、従業員に、『私の居場所を作ってくださってありがとうございます』って言われたこと。涙が出るくらい、うれしかったです。お客様からも、『ここ、オープンしてくれてありがとうございます』って言っていただきました。なんか、これからも、そういうことをやっていきたい。ここで働くことによって、ここで施術を受けることによって、みんながちょっとでも豊かな気持ちになれたり、幸せを感じてくれたり。そういう場所にしていきたいです」

鮎河ナオミhttps://revive-inc.jp/artist/naomi-ayukawa/