人生のターニングポイントは、人それぞれ。そこでどういう行動を選ぶか、それによって10年後、20年後の自分が見えてくる。鈴木亜紀の場合、転機は20歳と、早かった。
「私、3歳のときにモデルになったんです。親にこの世界に入れてもらって、自分でもモデルという仕事が好きでずっとやっていたんですけど」
 中学3年生から20歳まで、プチセブンの専属モデルをやっていた。
「20歳を過ぎた頃、〝このままでいいのかな?〟って、思ったんです。その頃、一番仲の良かった子が早くに亡くなってしまったのが、大きかったですね。いつ人生が終わってしまうかわからないから、出来る限り色んな世界が見たい、モデル以外の事を経験したいなって思ったんです」
 思い切って始めたアルバイトは、カフェの従業員、そしてアクセサリー製作の仕事。
「裏方です。いろんな人たちがいて、すごく楽しかった」
 と同時に、『non・no』『MORE』『with』などの雑誌でモデルの仕事を続けて、両立しながら20代を走り抜いた。それからの10年余は、アクセサリー製作の仕事に軸足を置いたり、再びモデルの仕事が忙しくなったりと、いろいろあって。
「今はモデル事務所をいったん抜けて、フリーになりました。40代に突入して、また新しい道に進みたいです」
そのタイミングで今回、撮影でプチセブンの仲間に再会。
「当時は、表現することが楽しくて嬉しくて、とても恵まれた環境で活動させてもらっていました。スタッフさんや仲間と話すだけで、様々な記憶が蘇ります。感覚だけで動いていた、あの時のようにもう一度、表現することがしたいと強く思うようになりました」
 これからの人生、何をするかは未定、だけれど。
「今までけっこうアップダウンの激しい人生だったんですけど(笑)、せっかくいろんな経験をしてきたので、同世代の人たちに何か伝えられるといいな、と思っています。一緒に成長していけるような取り組みが、できたらなって。私自身、あまり頑張らない性格で、頑張りすぎると反動がきちゃう性格なので、もう、ダメダメでもなんとかなるよって、そんなでも生きていけるよって、みんなと分かち合いたい。この先もまあ、こんな感じで、生きて行くんだろうなって、思います(笑)」