5 いつかは、ピーターパン
大倉杏菜
- Magazine ID: 4049
- Posted: 2021.11.05
超ポジティブマインドと〝やっちゃえ!〟精神でミュージカルスターへの道を突き進む大倉杏菜。そんな彼女でも、コロナ禍から逃れることはできなかった。
「ミュージカルのオーディションを受けて、ポンポンポン、と3つ続けて出演が決まって、もちろんまだまだ、アンサンブルとか駆け出しの役なんですけど、よし決まった、と思った途端にコロナ禍で、出演するはずの舞台はどれも、中止や延期になりました。今年になってやっと、浅利演出事務所の『夢から醒めた夢』でミュージカルデビューすることができたんです。あとは9月に、パラリンピックの閉会式にパフォーマーで出演しました」
長い自粛期間には、ダンスの先輩から引き継いだキッズ・ミュージカル・スクールのシアターダンス講師として働き、さらには12月に開かれる大阪松竹座での振り付けまで、担当することになったという。
「あと、自粛期間中に始めたのが、絵はがき製作です。ハガキ大の紙に水彩ペンで絵を描いて、ひとこと添えるだけなんですけど。私の仲良しの先輩のお父様で、93歳になるオジイチャンがいるんですね。コロナ禍で家にずっといて、何もすることがないってぼやいていたから、じゃあ一緒に絵はがきやろうよって、絵はがきのセットを買って一緒に描いていたら、まんまと私がハマっちゃいました。1日1枚、日記感覚で描いていると、楽しくて。せっかく描いたので、インスタグラムで上げています。もう150くらい、描いたんじゃないかな」
そのほかにも、趣味はいろいろ。乗馬やタップダンス、最近始めた日本舞踊など芝居のための趣味もあれば、ゴルフやランニングなど、とにかく身体を動かすのが大好きだから、と続けている趣味もある。
「これからもたぶん、これやりたい、あれやりたいって思いながら、そういう経験を積みながら、いろんな引き出しを増やしていきたいです。私の憧れるアムラさんも天海祐希さんも、お芝居がすごいだけじゃなくて、人間的にもカッコいい。とにかくいろんな引き出しがあって、あと、視界が広いというか。私なんか何かやるとそれだけに集中して夢中になってしまうけど、あの人たちはそれと同時に物事を俯瞰で見るというか、現場のすべてを見渡して、何が起こっていて自分がどういう立場でここにいるのか、全部わかっていると思うんです。その上で、人に優しかったり、相手を尊重したり。私もそういう人になりたいんです!」
来年は、すでにふたつの舞台への出演が決まっている。もっともっと歌も踊りも芝居も磨いて、いつかやりたい、役がある。
「『ファインディング・ネバーランド』っていうミュージカルがあって、日本ではまだ一度だけ、海外のキャストで上演されただけなんですけど。その中に登場するピーターパン役は、台詞がほとんどなくて、身体表現で演じるんです。だから世界中、どこで上演するとしても、英語がイマイチな私にも、可能性はあるかなって。女性らしいタイプじゃないので、中性的なピーターパンは向いていると思うし(笑)。その役は、いつかやりたいなって思います」
この先も、いくつもの壁を突破していきそうな、大倉杏菜。びっくりするような経験を積んで、YEOへの再登場、待ってます!
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出演 :大倉杏菜 おおくら あんな
女優・アーティスト・タレント 1994年10月8日生まれ。京都府出身。青山学院大学在学中に劇団『カムカムミニキーナ』に所属、後に退団。3歳から18歳までクラシックバレエを学び、大学卒業後は渡米してシアターダンスを習得。舞台、ミュージカルなどで幅広く活躍している。21年12月には『大阪環状線大正駅編~愛のエイサープロポーズ大作戦~』に出演するほか、振付も担当する。
所属事務所 有限会社ブロードウェイ・ライン・カンパニー/https://www.b-l-c.jp/uncategorized/1974.html
Instagram/ https://www.instagram.com/annaokura/?hl=ja
絵はがき Instagram/https://www.instagram.com/annanoehagaki/?hl=ja
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取材/文:岡本麻佑
国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。
撮影:萩庭桂太
1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
http://keitahaginiwa.com/