そして今回、YEOに登場するにあたって、5枚の写真をどうするか、自分を表現するにはどんな写真がいいのか、彼女はいろいろ考えたという。
「去年、ソロになって初めて出したアルバム『A Vocalist』もセルフ・プロデュースで、人にプロデュースされたことがないんです。だから誰かにプロデュースされてみたい、と思うこと、ありますね。人が見た自分はどんな感じなのかなって。よく言われるのは、Shihoちゃん、裁縫できなさそう、料理できなさそう、泳げなさそう、自転車乗れなさそうって。残念でした、全部できます!(笑)」
 ちなみに、趣味は?
「それを聞かれるのが、一番苦手です。小さい頃はプロレスを観るのが好きで、ミル・マスカラスと結婚するって本気で思っていたけど、今はあまり観ないし。温泉宿に行くとかファッション好きだからお洋服いろいろ見てると幸せとか、大きな木の側にいくと落ち着くとか、そういうプチ趣味ならありますけど」
 というわけで、ハギニワ氏が特撮したのが、今週のYEO。今現在のShihoの、ありのまま、だ。
「私は自分の声が良い声だなんて1回も思ったことないですし、なんなら変な声で、マジこんな声でムカつく、くらいなんですけど(笑)。でも、あまりいない声だと思うので、私だってわかってもらうのには、良かったかな。やっぱり個性って大事なことなので、この声で良かったなって思います。で、これから。特にどうしたいっていうのはないんですけど、長く人前で歌うっていうのが目標です。ライブができなくなったら止めようって思ってます」
 人生が染みこんで、これからのShihoの声、これからのShihoの歌は、絶品になっていくはず。お聞き逃しなく。

  • 出演 :Shiho

    2001年日本人として初のアメリカ、コンコードレーベルよりFried Pride(フライドプライド)のヴォーカリストとしてCDデビュー。ブルーノートやビルボードライブを中心に全国各地でジャズライブを行い、ジャズイベントにも多数参加。2016年Fried Pride活動終了後はソロのヴォーカリストとしてライブを中心に活動中。2019年には初のソロアルバム『A Vocalist』をセルフプロデュースによりリリースしている。

    HP/https://www.shihojazz.com/

    YouTube/https://www.youtube.com/channel/UCYpAKzsZmMfp2R0wsYa2BsQ

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    取材/文:岡本麻佑

    国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。

  • 撮影:萩庭桂太

    1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
    雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
    ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
    「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
    雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
    http://keitahaginiwa.com/