佐藤乃莉の次回作は、『Hakoniwa』。この〈時空間を超え、光を求め彷徨う新感覚SF映画作品〉で、佐藤乃莉はヒロインを演じる。この役も彼女は、ひょんなことからその手に掴んだ。
「知り合いの人が作った映画を見に行って、そのまま打ちあげパーティに誘われて行ったんです。関係者じゃないから端っこでぼーっとしてたら、もうひとり端っこでぼーっとしてる人がいて、ちょっとお話したんですね。その人は映画監督で、『僕の映画も観に来て下さい』っていうからその3日後くらいに行ってみたら、すごくちゃんとしたSF映画でした。で、『脚本書いたから読んでみてください』と言われ、面白かったです、とお返事したら、『このヒロインをぜひやっていただけませんか?』ってオファーしていただいて、すごい縁ですね、と」
 演じるのはアンドロイド。人間の脳を100%フルに使えるチップを内蔵した存在らしい。今のこのぱっつん前髪のボブは、そのための役作りなのだとか。本作は長編で、4月にクランクインの予定。製作のためクラウドファンディングで資金を集めたところ、あっという間に第一目標の200万円をクリア。ネクストゴール400万円を目指し、4月12日まで引き続き支援者を募っているという。
 佐藤乃莉が関わっている以上、この作品にも、ドラマチックな展開が待っているのかもしれない。
 それにしても。波乱に満ちた佐藤乃莉の女優人生、キーワードはなんだろう?
「愛があれば大丈夫、ですね。人生振り返ってみると、母親の愛情をすごく感じるんです。新潟から東京に出るときに背中を押してくれたのは母ですし、アメリカで暮らすときも賛成して、応援してくれました。もともと家族みんな、仲良しなんです。3人きょうだいで兄と弟がいるんですけど、しかも3人とも父親が違う異父きょうだいなんですけど(笑)、バレンタインデーやクリスマス、誕生日はみんなで〝愛してるよ〟って言い合うし、ハグもするし。こう見えて全然、日本人なんですけど、ハグするのが当たり前の家でした。いざというときに頑張れるのは、そういう愛情いっぱいの家庭で育ったおかげかな、と思います。今は私、保護猫のおすしと一緒に暮らしていて、おすしを大事に大事に、愛してます」

『Hakoniwa』は、親の愛を感じずに育った青年が、時空間を超え光を求め彷徨う新感覚SF映画作品です。アメリカの大学院で監督専攻のMFAを取得した監督が、秋元龍太朗と佐藤乃莉を主演に迎え、実力派の情熱あふれるキャストとスタッフとともに日本で初の長編映画に挑みます!【ネクストゴール400万挑戦中!】

  • 出演 :佐藤乃莉 さとう のり

    1984年6月7日生まれ。新潟県出身。映画『LOVE DEATH―ラブデスー』(2007)で主演デビュー。2作目『ミッドナイト・ミートトレイン』でハリウッド・デビュー。ロスアンジェルスで4年間、語学とアクションを学んだ後、帰国。最近の出演作に映画『月光』(2016)、テレビドラマ『科捜研の女』『警視庁・捜査一課長』など。『カメラのキタムラ』TVCMにも出演中。

    ASIA PROMOTION/ http://asiapro.co.jp/profile/nori_sato/

    『Hakoniwa』製作応援プロジェクト/https://camp-fire.jp/projects/235492/backers

    Instagram/ https://www.instagram.com/nori_sato_/?hl=ja

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    取材/文:岡本麻佑

    国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。

  • 撮影:萩庭桂太

    1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
    雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
    ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
    「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
    雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
    http://keitahaginiwa.com/