パーティ会場の真ん中辺りに、『てのひらアートⓇ』のコーナーが出現。大きな紙にハギニワ氏の愛犬エルマーが描かれ、その周囲に出席者の手のひらスタンプがペタペタと押されて、パーティがおひらきになる頃、記念すべき作品が完成した。作ってくれたのはもちろん、板鼻美幸さん。彼女が描いたエルマー、すごくチャーミングだ。
「YEOに出たおかげで『てのひらアートⓇ』の認知度もすごく上がったみたいで、あれ以来、各方面からいろいろお話をいただいています。今日も皆さん、やってくださるといいんですけど」
 やります、と言う人の手のひらに絵の具を塗って、ペタンと押すと、絵の具が残っている手のひらをていねいに優しく、ウェットティッシュで拭き取ってくれる。このアート、想像していたよりもずっと、制作するのが大変だ。人に声をかけ、人に頼み、人と話しながら押してもらって、アフターケアをして、その積み重ねでようやく完成する。
 たったひとりで描く絵は作家の個人的情熱の産物だけど、手のひらアートはその対極。いわば、作家のコミュニケーション能力の結晶だ。
 できた作品は、参加したみんなの創造物。サインを添えるので、その実感もある。やっぱりこの『手のひらアートⓇ』って結婚式とか卒業式とか、クラス会とか送別会とか、イベントにピッタリなアートだよね。
 幸い、YEOパーティに集まってくれた人はみんな参加意識が旺盛で、エルマーの周りには無数の手のひらスタンプが押されて、華やかな作品が仕上がった。お留守番していたエルマーも、喜んでくれたかな?

板鼻美幸 19年12月16日~
(写真左上から 大本京、板鼻美幸、中山祐一朗、村岡希美、木村美月、志甫真弓子、SHOKO)敬称略