最終的に堀越のりが行きついたのは、都内にあるひとつの病院、『波平レディスクリニック』。ネットで調べたら、子宮頸がんコントロールプロジェクトを推進する、意欲的なクリニックのようだ。
「そこで先生が勧めて下さったやり方を聞いて、あ、これだ、と思いました。治し方は、これから学会に出すから一切口外しないで欲しいと言われています。でも、私はすごく納得しましたし、実際、その治療を始めて3ヶ月後の昨年10月には、子宮頸がんの危険性はまったくない、寛解だと言われました。良かったです」
 寛解を告げられた翌日から、TV番組の収録に参加。芸能活動を本格的に再開することになったという。『じっくり聞いタロウ』(テレビ東京)や『有田哲平と高嶋ちさ子の人生いろいろ超会議』(TBSテレビ)に出演して、芸能活動を休止した理由や闘病のことなどを、堀越のりは積極的に話し始めた。
「私の世代でガンになる人のことを、AYA世代っていうらしいです。(Adolescent&Young Adult 思春期・若年成人/15歳から39歳の患者があてはまる)。子どものガンと成人がかかるガン、両方発症する可能性がある年代で、しかも学校や仕事などのライフスタイルにも大きく関わる年代です。にもかかわらず、この人たちのケアがあまりにも手薄なので、AYA世代を守ろうというプロジェクトもけっこうあるんです。私自身も実際に、子宮頸がんの疑いが、出産を諦めるきっかけにもなりましたし。あまり声に出せていない、AYA世代の病気のツラさみたいなものを、今後の活動で分かち合っていけたらと思います」