1 てのひらアートⓇ
板鼻美幸
- Magazine ID: 3955
- Posted: 2019.12.16
年末とか年度末とか人生の節目になると、なんとなーく、来し方行く末を考えてしまう。
昭和の頃ならこんなとき、石川啄木の『はたらけどはたらけどわが暮らし楽にならざり ぢっと手を見る』(『一握の砂』より)なんてつぶやきながら、どっぷりネガティブ気分に浸ったものだけど、令和元年のフィナーレを飾る今週のYEOは『手のひらに絵の具を塗ってペタンして、これが楽しいてのひらアート』! 登場してくれるのは〈てのひらアート〉を展開中の板鼻美幸(いたはなみゆき)だ。
お相撲さんとか赤ちゃんとか、手のひらをスタンプするのは珍しいことじゃないけれど、板鼻美幸のてのひらアートは、だけじゃない。さらさらっと線や色を足して、手のひらを動物にしたり似顔絵にしたり、花にしたり。かと思えばたくさんの人の手のひらを集めて、壁画みたいに大きな作品に仕上げたり。
ひとりひとりがほっこり楽しめるものから、みんなが一致団結、ワンチームになれるものまで、バリエーション豊か。東京近郊だけでなく、日本各地のイベントから、出展依頼が舞い込んでいる。
そもそもは、育児休業中のひとりのママの思いつき。絵を描くのは大好きだし得意だし、人を楽しませるために一生懸命追求していくうちに、てのひらアートはみるみる大きく育ってきた。
「みんながてのひらアートで喜んでくれるのが、すごくうれしくて、そのためなら何でもできちゃう、という感じです。以前の私が今の私を見たら、すっごく驚くと思います。人前で自分の思っていることを言うのが苦手な、ちょっと臆病なところがあって、でもそんな自分が好きじゃなくて、違う人間になりたい、変わりたいって、ずっと思っていたんです。キャラ変、成功です!」
金曜日まで連日更新。てのひらアートのヒストリーを読み終わる頃には、手のひらパワーによってあなたも、元気になれるはず。そして誰の手のひらにも、他の人を幸せにするパワーが備わっている。握手してタッチして触れあって、年末年始をあったかく乗り切ろうぜ!
-
出演 :板鼻美幸 いたはな みゆき
アトリエサキアン代表。1981年生まれ、宮城県仙台市出身。4歳と7歳の2児の母。自身が考案した『てのひらアートⓇ』というアートパフォーマンスを、ビッグアートや親子向けワークショップなどさまざまな形で展開中。空間デザイナー(一級建築士)として全国の美術館の展示デザインも手がける。
『文具のとびら』 https://www.buntobi.com/articles/tag/word/%E6%9D%BF%E9%BC%BB%E7%BE%8E%E5%B9%B8/
『てのひらアートサキアン』https://www.facebook.com/%E3%81%A6%E3%81%AE%E3%81%B2%E3%82%89%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%88-Sakian-1983676898515455/
YEOからお知らせ:YEO専用アプリ
このYEOサイトにダイレクトにアクセスするためのスマホ・タブレット用の無料アプリです。
とてもサクサク作動して、今まで以上に見やすくなります。ダウンロードしてください。
iOS版 iOSAndroid版 Android
取材/文:岡本麻佑
国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。
撮影:萩庭桂太
1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
http://keitahaginiwa.com/