吉村優花を成長させたのは、演技トレーナーだけじゃない。大学1年生の頃から続けて来たバイト生活もまた、彼女を大人にしてくれたみたいだ。
「俳優という仕事は、オーディションが入って急に行けなくなったりするので、シフトの融通が利くバイトじゃないと、無理なんです。今行っているのは飲食関係と、アパレル関係です。ただお金を稼ぐため、だけじゃなくて、俳優という仕事につながるバイトがしたいと思っています」
 洋服の販売員のアルバイトが、どうやって俳優業につながるか、というと。
「服って、ただ置いてあるだけで売れるわけじゃないんです。お客さんを見て、この人は何が欲しいんだろう? どんな生活をしているんだろう? どういうものが好きなんだろう? って頭をフル回転させて、『じゃあこういうお洋服、いかがですか?』ってお勧めして、『あ、これこれ、こういうのを探していたの』って言ってもらったときが、最高にうれしくて(笑)。言葉を使ってこういうふうに人を喜ばせることができるのは、素晴らしいなって。そもそも私、そんなに人と話すのが得意だったわけじゃないですけど、アルバイトを始めたおかげで、そう思うようになりました。中には『あなたの笑顔、いいわね』とか『あなたがいるときに、また来るね』って言って下さる方もいて。言葉って、大事だな、すごいなって思います」
 そういえば、インタビューの途中から、気が付いていた。吉村優花の話し方は、すごく気持良いのだ。発音が明確だし、変な抑揚がないし、語尾がはっきりしてわかりやすい。きちんと俳優修業してきた、証なのだろう。
 そして今回、YEOに出てくれることになったきっかけも、アルバイトから。萩庭氏と芸能関係の友人N氏が一緒にランチをしていたら、その店で働いていたのが彼女。顔なじみのN氏が、『そういえば彼女、女優なんだよ』と紹介したことから、話がトントンと進んだとか。マネジャーも演技トレーナーもバイト先の知り合いも、出会った人がみんな熱烈応援したくなる何かを、吉村優花は持っている。
 この先、いったいどんな女優になるのだろう?
「もちろんレッド・カーペットを歩けるようになりたいし、いわゆるキラキラした芸能の世界で生きたいと思いますけど、でもそれだけじゃなく、人間臭さをちゃんと持っている女優でありたい。迷ったりくじけたり、弱くてダメな部分も味にできるような。きれいな女優さん、よりも、面白い女優と言われるようになれたら、幸せだと思います」
 あ、それと、もうひとつ、と、付け加えた。
「韓国で活動したいです。韓国のドラマ、大好きなんです。言葉はまだまだですけど、将来的にいつか、やってみたいです!」

  • 出演 :吉村優花 よしむら ゆか

    1996年生まれ、千葉県出身。ドラマ、映画で活躍中。最近の主な出演作に『日経doors』ブランドムービーなど。

    東映マネージメントhttp://toei-management.com/yuka_yoshimura.html

    ツィッターhttps://twitter.com/yukay0715

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    取材/文:岡本麻佑

    国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。

  • 撮影:萩庭桂太

    1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
    雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
    ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
    「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
    雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
    http://keitahaginiwa.com/