#4 ベルリンの街に愛されて
GLIM SPANKY(グリム・スパンキー)
- Magazine ID: 3718
- Posted: 2018.05.17
メジャーデビューからそろそろ4年。短いけれど、濃密な時間だったはずだ。次から次に曲を発表し、全国をツアーで周り、さまざまなメディアで個性を主張してきた。発信し続けながら、ぐんぐんと成長することも忘れなかった。
「僕らが下北沢のライブハウスに出ていた頃は、すごく練習もしたし頑張っていたけど、そう簡単には売れなかった。そこにいるだけでは超えられない壁って、あるんです。でも今は、良い環境で素晴らしいミュージシャンたちと演奏できる。十分な機材と楽器で、レコーディングできる。それだけで、伸びるんです。ライブとかイベントとかワンマンライブとか、場数を踏まないとわからないこともあるんですね。そういう、体験しないとわからないことをたくさん経験できたので、この4年、本当に成長できた実感があります」(亀本)
反面、仕事に追われていると、インプットするための時間も機会も奪われていく。
「そこをクリアするために、短期間でミラクルを得たいな、と思いまして。思い切って海外に旅行しました。ベルリンとかパリ、ニューヨークにも。とくにベルリンは大好きな街になりました。もともと大学でデザインを学んだので、バウハウスゆかりの場所をみたかったんです。で、行ってみたらベルリンには、めちゃくちゃ貧しくて汚いエリアがあるんですよ! そしてそんなところだからこそ、若者たちのアートがすごく面白い。お金は無くてもここなら自分の作品を作れる、と、若者たちが集まってくるんです。古着屋とかレコードショップとか路上パフォーマンスとか、東京やニューヨークでは見られない活気がありました。そういう、新しい何かを作り出そうという若者カルチャーの中に自分も溶け込めるような気がして、ワクワク感がハンパなくて」
その成果は、GLIM SPANKYのいくつかの新曲に結実している。
「そう、旅から戻るといくらでも曲ができるんです。そういう、自分への投資が大切だということを知ったのも、成長のひとつかな、と思います」
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出演 :GLIM SPANKY グリム・スパンキー
松尾レミ(Vocal・Guitar)と亀本寬貴(Guitar)による男女2人組ロックユニット。2007年、当時通っていた長野県内の高校にて結成。2009年コンテスト『閃光ライオット』でFinalに進出。2014年6月ユニバーサルミュージックVirgin MusicVirginMusicより1stミニアルバム『焦燥』でメジャーデビュー。松尾レミがカバーしたジャニス・ジョップリンの『MOVE OVER』がCMで流れて大きな反響を呼び、注目を集めた。1960~70年代の本格的ロックとブルースをベースに骨太なロックを展開。ライブ活動を続ける一方、数多くの映画、ドラマに楽曲を提供し、CMでもカバー曲などを歌唱。松尾の独特の歌声と亀本の卓越したギター演奏は、幅広い年代のロックファンに支持されている。
HP http://www.glimspanky.com/about/
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取材/文:岡本麻佑
国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。
撮影:萩庭桂太
1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
http://keitahaginiwa.com/