#4 だって結婚したので
藤田朋子&桑山哲也
- Magazine ID: 3478
- Posted: 2017.03.09
今回の撮影は、玉川大学の敷地内にある礼拝堂にて。藤田さんはこの学校の卒業生。礼拝委員だった彼女にとってここは、馴染みのある場所だという。だからというわけではないけれど、藤田朋子さんはとっても、面倒見の良い人らしい。
「私はひとりで生きているわけじゃないので、まわりの人も幸せになって欲しい。まわりの人が幸せなら、私も多分幸せだし。そう思って、友だちが困っていると、夜中だろうがどういう時だろうが一生懸命、親身になってしまうんです。独身時代は、そういう関わり方は相手が誤解するから、やめたほうがいいって友だちによく言われました。桑山と知り合ったときも、私は彼に一生懸命だったみたい。自分では、これは人類愛だと思っていたんですけど友だちは、その時ばかりは、これは恋をしているなって思ったそうです(笑)」
しかも、「亭主関白な家で育ったので、お父さんのためにあれこれするのが当たり前だと思っていて。そこまでしちゃうとコワイって、友だちみんなに言われてますけど(笑)」
たとえば桑山さんが飲みに出かけたとき。夜中の2時3時まで飲んでいた彼を、車で迎えにいくこともしばしば。3時頃電話がかかってきて、友だちを連れて帰るからお蕎麦が食べたい、というリクエストにも、当然のように応えるという。
「お蕎麦、かき揚げ付きでね(笑)。一緒に来た彼の友だちは恐縮してるんですけど、でも彼がそうして欲しいのなら、私はするのが当たり前だと思っているんです」
なぜ、そこまで? という問いに藤田さん、当然でしょ、という表情でこう答えた。
「結婚したので(笑)。この人と添い遂げるという約束をして結婚したので、私は彼の幸せのためにしているんです。私が愛しているだけ、彼も愛してくれていると信じていますし」
なるほど結婚というのは、それだけ強い絆なのだ。ぶれない軸を持っていると、人はまっすぐに生きられる。それによく見ていると、どうやら藤田さんが一方的に桑山さんの面倒を見ている、というわけでもないらしい。
「彼はマジメだし、すごく気が付く人だから、私にいろいろ注意してくれるんです。あの態度は良くないとか、もっとあの人にはこういう態度で接したほうがいいとか。でも私はどっちかっていうと、嫌なことがあってもすぐ忘れてしまおうというタイプ。なので、せっかく彼が言ってくれても、ヘラヘラと聞き流しちゃうんですね。それに、過ぎてしまったことを言われても、もうどうしようもないでしょ? 私のためを思って怒ってくれている彼を見ながら、申し訳ないなと思いつつ(笑)」
ふたりとも、長所だけでなく欠点もあって、それを絶妙のバランスで補い合っているみたい。しかもふたりの共通点は、すっごくピュアな精神の持ち主ということだ。
「彼は小学5年生、私は中3くらいかな。彼的には小学校も高学年だからもう自分は世の中のことわかっていると思っているけど、世の中には中学も高校もあるんだよって。そう思って見ている中3のお姉さんなんです、わたし(笑)」
-
出演: 藤田朋子 (ふじたともこ)
1987年にミュージカル『レ・ミゼラブル』のオーディションに合格し、舞台デビュー。1988年、NHK連続テレビ小説『ノンちゃんの夢』に主演。1990年からTBS『渡る世間は鬼ばかり』に出演。数多くのドラマ、映画、舞台に出演する一方、定期的にライブを行うなど幅広く活躍している。近年の主な出演作にドラマ『いつか日のあたる場所で』『グッドモーニングコール』舞台『女たちの忠臣蔵』『三婆』映画『向日葵の丘』『ポプラの秋』『無伴奏』など。
オフィシャルブログ http://ameblo.jp/tomoko-fujita/出演:桑山哲也 (くわやまてつや)
6歳からアコーディオンを学び、数々のアコーディオンコンテストで優勝。14歳でフランス屈指のアコーディオン奏者、デデ・モンマルトル(アドレアン・レジャン)氏に師事し、フランス音楽のエッセンスを徹底的に教え込まれる。2000年から本格的なソロ活動をはじめ、これまでに9枚のアルバムをリリース。TV、CM、映画等映像作品への参加も数多く、その才能は幅広いジャンルのアーティストから高く評価されると同時に、2017年1月には「土曜ワイド」でドラマの劇伴を担当するなど、活動の場は多岐にわたる。
桑山哲也の演奏するアコーディオンは、ボタン鍵盤式で、その中でもベルギー配列の楽器であり、この種類のアコーディオンを演奏するのは、現在、日本において桑山哲也ただ一人である。
オフィシャルブログ http://kuwayama.jugem.jp/撮影協力:玉川学園
公演情報 :『音楽朗読劇 ふたりの詩』
潤色・演出:石井ふく子 1部 音楽朗読劇「金子みすゞ物語」矢崎節夫著『みんなを好きに―金子みすゞ物語』(JULA出版局)より 2部 音楽ライブ 主催:ホリプロ
2017年3月24日(金)18時30分開場 19時開演 三越劇場(日本橋三越本店本館6階)
問い合わせ先 : キャピタルヴィレッジ03-3478-9999(平日11:00~18:00)YEOからお知らせ:YEO専用アプリ
このYEOサイトにダイレクトにアクセスするためのスマホ・タブレット用の無料アプリです。
とてもサクサク作動して、今まで以上に見やすくなります。ダウンロードしてください。
iOS版 https://itunes.apple.com/us/app/yeo-xie-zhen-ji-shi-lian-zai/id1188606002?mt=8Android版 https://play.google.com/store/apps/details?id=com.alphawave.yeo_android&hl=ja
取材/文:岡本麻佑
国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。
撮影:萩庭桂太
1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
http://keitahaginiwa.com/