#5 世界で通用するアクション女優に
山本千尋
- Magazine ID: 3444
- Posted: 2017.01.20
武術で鍛えてきたおかげか、礼儀正しく凜とした風情。正統派美女の宿命で、写真に撮ると実物よりもぐっと、大人っぽく見える。笑うと途端に、少女になる。
「よく言われます。生で見るとまだ少女っぽいねって。それが良いことなのか悪いことなのか、わかりませんけど。それに私、自分でもびっくりするくらい、武術以外はポンコツなんですよ(笑)。球技をやるとボールが思った方向に飛んだことないし、走るのもけして速くない。泳ぎだって、カナヅチです。ラジオ体操だけは武術の要素を生かせるので、テストでは最高評価のSをもらいましたけど」
大人と子どもが同居する、まだ20歳であり、もう20歳でもある。
「今までは武術の経験を評価していただいて、お仕事をいただくことが多かった。ですからオーディションを受けずにキャリアが始まってしまったんです。でもアクション女優になるのであれば、〈女優〉とついているんですから、お芝居もちゃんとできなければいけない。それは身にしみて感じています。これからは、もちろん武術の技もキープしながら、ストレートプレイもできるように、演技力を身につけていこうと思っています」
いつか果たしたい夢も、具体的な形をとるようになった。
「時代劇にでることと、ハリウッド映画にでることです。『ラストサムライ』のような、日本の良さを世界に伝える作品に参加したい。そして渡辺謙さんや真田広之さんのように、世界で活躍できる女優をめざします!」
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出演:山本千尋(やまもと ちひろ)
1996年8月29日生まれ。兵庫県出身。3歳から太極拳を始め、第4回世界ジュニア武術選手権大会・槍術部門で金メダル、ほか銀メダル2枚を獲得。2014年『太秦ライムライト』ヒロインで映画デビュー。2015年舞台『新選組オブ・ザ・デッド』でもヒロインを演じた。2016年、キングダム連載十周年実写特別動画に羌廆(キョウカイ)役で出演、12月公開の映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズ』、2017年1月13~15日の舞台『海賊と山賊』など映像・舞台に活躍が続いている。
オフィシャルサイト http://www.queens-ave.com/talent/chihiro-yamamoto/
取材/文:岡本麻佑
国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。
撮影:萩庭桂太
1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
http://keitahaginiwa.com/