ずらっと列んだ7人の少年。みんなキラキラ光る寸前の、ダイヤモンドの原石だ。

 彼らは第三次オーディションまでを勝ち抜き、来年夏から秋にかけて東京と大阪で公演予定のミュージカル『ビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』の主役、ビリー役の候補に残ったベスト7。日本中のミュージカルファンがワクワクドキドキしながら待ち望んでいる〈日本のビリー〉はこの中にいる。

『ビリー・エリオット』は、大ヒットした映画『リトル・ダンサー』(日本公開は2001年)を2005年にミュージカル化したもの。ロンドン公演は大成功し、10年以上のロングラン公演となった。その後アメリカ版や韓国版など、この作品は世界5大陸で上演され、日本でも来年、遂にこの舞台が生まれることになったのだ。主役のビリーはほぼ出ずっぱりの大役で、見せ場もたっぷり。バレエ、タップダンス、アクロバット、歌などさまざまな能力が求められる。

 昨年末から始まったオーディションには1346人が応募し、少年たちは今年4月の2次審査、8月の3次審査を勝ち残ってきた。現在は12月の最終審査に向けて、さまざまなレッスンを受けているところだ。

 10歳から14歳の彼らは今のところ、ふつうの男の子。撮影の順番待ちをしている間も突っつき合ったりおしゃべりしたり取っ組み合ったりと、一瞬たりとも落ち着かない。でもいざカメラ前に立ってポーズを取ると、ぴしっと決まる。植物の双葉が開いて、茎がすくすくと伸びていくような今この瞬間を、今週のYEOが追いかけます。金曜日まで連日、お楽しみに!

右から、加藤航世、未来和樹、廣瀬喜一、前田晴翔、山城力、木村咲哉、工藤結太、

  • 出演:『BILLY ELLIOT』(ビリー・エリオット)

    ミュージカルビリー・エリオット~リトル・ダンサー~』
    英国発の大ヒット・ミュージカル。本作は『リトル・ダンサー』の邦題で上映された映画『BILLY ELLIOT』をミュージカル化した舞台。2005年5月にロンドンで開幕し、10年以上ロングラン上演され、現在もツアー公演中。日本は来年の夏から秋にかけて、東京(TBS赤坂ACTシアター)と大阪(梅田芸術劇場 メインホール)で公演予定。

    [あらすじ]1984年、イギリス北部の炭鉱町で育ったビリーは、父親の勧めでボクシングを習っていたが、ある時、隣の教室でやっていたバレエ教室に心惹かれ、こっそりと習うようになる。当時は女の子のためのものとされていたバレエに夢中になっていくビリーは教師に認められ、名門「ロイヤル・バレエスクール」のオーディションを受けるよう薦められる。男手一つで息子を育ててきた父は、男は逞しく育つべきだと強く反対していたが、ある晩ビリーが一人踊っている姿を見てビリーの溢れる情熱と才能、そして”バレエダンサーになる”という強い思いを知り、何とか夢を叶えてやりたい、自分とは違う世界を見せてやりたい、と思うようになる。
    家族との軋轢、亡き母親への想い、祖母の温かい応援。度重なる苦難を乗り越えながら、11歳の少年ビリーが追い求める夢は家族全員の夢となり、やがて街全体の夢となっていく・・・

    [公演情報]

    2017年
    7月中旬~10月上旬 〈東京〉TBS赤坂ACTシアター
    10月中旬~11月上旬 〈大阪〉梅田芸術劇場 メインホール
    オフィシャルサイト http://www.billyjapan.com/

    公式twitter @Billy_Japan
    音楽 エルトン・ジョン
    脚本・歌詞 リー・ホール
    演出 スティーヴン・ダルドリー
    主催 TBS ホリプロ 梅田芸術劇場
    Billy Elliot the Musical worldwide is produced worldwide by Universal Stage Productions, Working Title Films and Old Vic Productions and is based on the Universal Pictures/Studio Canal film.

  • 取材/文:岡本麻佑

    国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。

  • 撮影:萩庭桂太

    1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
    雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
    ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
    「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
    雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
    http://keitahaginiwa.com/