ミュージカル人気がますます盛り上がっている中、ファン待望の舞台が復活する。
 11月7日(金)から24日(月・祝)まで天王洲銀河劇場で上演される『スリル・ミー』だ。

 見逃していた人のために説明すると、初演は2005年、NYのオフ・ブロードウェイ。日本では2011年9月の初演以来、2012年3月、2012年7~8月、そして2013年3月と短いスパンで回を重ねて、今回が5回目。しかも初演と2回目はアトリエ・フォンテーヌという座席数100余りの小さな劇場だったのが、3回目からは座席数がその7倍もある銀河劇場へ。口コミで「面白い!」という噂が広がると同時に、1度観た人が「もう1度見たーい!」と熱望するからこそ、こういう現象になるのだろう。

 9月16日に行なわれたプレ・イベントには、今回の出演俳優6人が勢揃い。ふたりひと組、トリプルキャストで上演されるこの舞台、誰と誰が組むのか、その組み合わせ発表にファンは一喜一憂の大興奮。

 初演からずっと出演している人もいれば、今回初めて参加する人もいるけれど、いずれも今後日本のミュージカル界を背負って立つはずの〈イケメン&歌も最高!〉な、魅力的な面々だ。せっかくのこのチャンス、YEOはそれぞれのペアが稽古しているところを直撃取材することに! 次回から3回連続、稽古場リポートするので、お楽しみに!

【スリル・ミー基礎知識】
 登場人物は、「彼」と「私」のたったふたり。ともに19歳、高い知能を持つ法科大学院生だ。「彼」はニーチェの超人思想に傾倒し、自らを超人と証明するために完全犯罪を目論む。「私」はそんな彼を愛するがゆえに、犯罪に加担することになる。最初は放火遊びにすぎなかった犯罪も、ついには誘拐殺人にまで発展し・・・・。

 1920年代のアメリカで、実際に起った事件をベースに作られているこの物語、縦糸になっているのは34年間刑務所で過ごした時点での、「私」のモノローグだ。スリルを求めて犯罪を起した「彼」に引きずられ、人生を棒に振ったかのように見える「私」だが、最後に明かされるのは意外な真実だった・・・・。

  • ミュージカル『スリル・ミー』

    11月7日(金)~24日(月・祝)天王洲 銀河劇場
    ホリプロチケットセンター 03-3490-4949
    http://hpot.jp/stage/tmjp2014
    11月29日(土) 大阪 サンケイホールブリーゼ
    ブリーゼチケットセンター 06-6341-8888
    http://www.sankeihallbreeze.com/list/drama/2014/06/post-425.html

  • 取材/文:岡本麻佑

  • 撮影:萩庭桂太

    1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
    雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
    ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
    「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
    雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
    http://www.haginiwa.com/