[5]身体が動く限り表現したい
長谷川達也
- Magazine ID: 1625
- Posted: 2014.09.05
長谷川達也は小学生の頃から、学年ごとの発表会で、主役級をやりたがる子どもだったそうだ。
「小6のとき『カラスの勘三郎』というのを演じて、オープニングでいきなり歌ってみんなを驚かせたことがありました。本番に強い子どもでしたね。人気者になりたかったけど、人気者だったかどうかはわかりません」
このルックスだから、学生時代からモテたのでは。
「いや、全くモテませんでしたね。大学に入ってダンスを始めて、上達していくにつれ次第に興味を持ってもらえるようになっていったかなと思います。でもモテたくてダンスを始めたわけじゃないですよ(笑)」
今年、38歳になる。
「肉体的なピークは過ぎています。踊れなくなったら辞めるんだろうと思っていたけど、今は身体が動く限り表現を続けたいと思っています。舞台なり、映像なり、具現化したい世界と気持ちがあれば続けると思う」
今回の『花ト囮』は東京国際フォーラムという広い会場なので、これまで字幕表現に加えてナレーションの割合を増やした。そのナレーションも長谷川が担当する。
「芝居に映像、コラボレーションなど。いろんなことにチャレンジしていきたいです」
すでに様々なオファーが来ている。長谷川達也自身の世界が様々な形で表現されていくことだろう。
取材に来ていた新聞記者がふとつぶやいた。
「こんな人が、東京オリンピックのオープニング・アクトをしてくれたらいいのにね」。
私も、そう思った。
-
長谷川達也
1977年千葉県生まれ。ダンス・カンパニー「DAZZLE」主宰、ダンサー、演出・振付家。SMAP、V6、TRF、Mr.Childrenらのアーティストのサポート・ダンサー、PV出演などを務め、その後、舞台作品の振付、出演など幅広く活動。ストリート・ダンス、コンテンポラリー・ダンスで受賞多数。演出を含め主演した舞台作品『花ト囮』2009年初演で演劇祭グリーンフェスタ グランプリ。その後、ルーマニアのシビウ国際演劇祭への招聘など、海外からも注目が集まっている。
『花ト囮』は、いよいよ9月6、7日の2日間、東京国際フォーラム・ホールCで公演される。
DAZZLE公式ホームページ http://www.dazzle-net.jp/ -
森 綾
1964年大阪生まれ。ラジオDJ、スポーツニッポン文化部記者、FM802編成部を経て、92年に上京、フリーランスに。雑誌、新聞を中心に発表した2000人以上のインタビュー歴をもち、構成したタレント本も多数。
自著には女性の生き方をテーマにしたものを中心に『キティの涙』(集英社)、『マルイチ』(マガジンハウス)、『大阪の女はえらい』(光文社知恵の森文庫)など多数。映画『ハンティングパーティー』のノベライズ、映画『音楽人』の原作WEB小説などノンフィクション、フィクションを問わず執筆する。
公式ホームページ http://moriaya.jimdo.com/ -
撮影:萩庭桂太
1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
http://www.haginiwa.com/