SHOKOは沖縄の大学に在学しつつ、東京の事務所に入った。

 そこには、台湾で活躍している男性モデルもいた。

「SHOKOも台湾に行ったら?」

 その言葉で夏休みに3カ月だけ、台湾に行くことにした。

「1人で海外に出るのは初めてだし、誰も知り合いがいない。だけど3カ月だけだから、すんごいトラブルが起こっても戻ってくればいいし、恥ずかしくない。よし、失敗するなら盛大にしてみよう、っていう気持ちでした」

 プロのモデルを初めて見て「顔ちっちゃー」と驚きながら、思う存分自分をアピールした。でも仕事はそこそこ、という感じだった。

「いつでも戻れる、と保険がある気持ちが、中途半端なオーラを出していたんだと思います。大学3年生で単位を全部とって、これ一本で行こうと決めてからは一気に仕事が増えました」

 3年生で単位を全部とったなんて、SHOKOは本当は賢いコなのである。中国語も数年で聴き取れるようになっていった。特に人気の出た台湾では、男性誌「GQ」の表紙など、大きな仕事も得ていったのだった。

「台湾人は日本人が好きだから、ミックスでも日本語を話せたのが受け入れられたのかもしれません。でもあきられないようにと必死です。きびすぃーんですよ~」

 うーん。賢い、という言葉は、いい意味で、やっぱり似合わないか。しかし、本当に賢い視点も持ち合わせる。

「アジア圏で働いていて『日本人だからイヤだ』と言われたことはないんです。でも日本でニュースを見ていると、中国怖い、韓国嫌い、と悪いところにスポットを当てて非難しているでしょ。台湾や香港では、日本のいいニュースが流れています。だから、ちょっと哀しくなりますね」

  • SHOKO

    沖縄県出身のモデル、女優。日本人の父とスイス人の母を持つ。18歳でモデルとしてデビュー、20歳で海外中心のモデル活動を始める。日本語、英語、中国語を話す。2012年には、中国・台湾の合作映画『宝島双雄』で女優デビューを果たし、得意のアクション、格闘技を披露。「GQ」台湾版2014年2月号では表紙を飾った。現在は、さらに日本でも活動の場を広げている。
    ティーム・エヴィーヴァ(所属事務所) http://www.team-evviva.com/
    公式ブログ http://ameblo.jp/shokolate-chocolate/entry-11784020085.html
    facebook https://www.facebook.com/waldispuhl.shoko

  • 取材・文:森 綾

    1964年大阪生まれ。ラジオDJ、スポーツニッポン文化部記者、FM802編成部を経て、92年に上京、フリーランスに。雑誌、新聞を中心に発表した2000人以上のインタビュー歴をもち、構成したタレント本多数。自著には女性の生き方をテーマにしたものが多く『キティの涙』(集英社)、『マルイチ』(マガジンハウス)、『大阪の女はえらい』(光文社知恵の森文庫)、映画『音楽人』の原作など。
    ブログ『森綾のおとなあやや日記』 http://blogs.yahoo.co.jp/dtjwy810

  • ヘアメイク:西田裕美子

    数店舗の美容室で経験を積んだ後2002年にヘアメイクに転向、ヘアメイク事務所Deuceに所属。やさしい人柄であたたかく誠実な仕事ぶりには定評がある。女性らしく明るい、透明感のあるメイクが得意。現在CDジャケット、PV、TVやショーを中心に活躍中。

衣装協力:HONEY MI HONEY http://honey-mi-honey.com/
撮影:萩庭桂太