石坂さんは足が速くて活発、だけどお菓子づくりが好きな女の子。なんだか想像しにくいけれど、そんな中学生だったという。

「シフォンケーキやアップルケーキ、チーズケーキなど、ちょっと難しくて他の人には作れないようなものを作るのが好きでした。上手にできるまで何度も作って、極めるんです。作ったケーキは家族に分けたり、クラスの子に食べさせたり。食べた感想を聞いて、次に食べたいものをリクエストしてもらうことがうれしかった」

 4人兄弟の末っ子だった彼女は、料理を作る母のそばで過ごすことが多かった。そのせいか、小さい頃から食への関心が強かったという。こうして、食の仕事に就く素地は作られていった。

「高校生のときから始めたアルバイトも、飲食関係ばかりでした。最初は板長のいる本格的な和食屋さん。お蕎麦屋さんの超有名店でも働きました。忙しい店ばかりでしたけれど、働く喜びを知りました」

 高校卒業後に就いた仕事も、ホテルのバンケットルーム(宴会場)担当。これまた食に縁深い職業だ。そして21歳のときにミス・ユニバース・ジャパンに応募し、ファイナリストになるのだが、同時に栄養士をめざして受験勉強もしていたそうだ。

「栄養士の学校に無事入学することができて、学生生活がはじまりました」

 そんなに早く切り替えができるものだろうか? やはり食に対する思い入れが強かったということか。それだけでなく、ミス・ユニバース・ジャパンのファイナリストになったという体験も、食に対する意識を変えるきっかけになったようだ。

 ところで、ミス・ユニバース・ジャパンのレッスンは大変ハードだと聞く。実際のところはどうだったのだろう。

  • 出演:石坂優子

    美容栄養アドバイザー/ミス・ユニバース・ジャパンファイナリスト。決勝進出の体験をきっかけに美容と食の深い関わりあいに興味を持つ。その後、栄養士になるために進学。栄養・調理・美容について学びながら、レストランの厨房やフードコーディネーターのアシスタントなど様々な食の経験を積み、栄養士とサプリメントアドバイザーの資格を取得。2010年よりミス・ユニバース・ジャパントレーニング講師(美容栄養学)として後輩たちに食事のトレーニングを行う。現在はその経験を生かして美容栄養アドバイザー、フードコーディネーターとしても活躍中。著書に『おいしい!ヘルシー!ヨナナスレシピ』(池田書店)、『美健丼 美味しく食べて健康になる丼レシピ 53』(ダイヤモンド社)ほか。1月29日に最新著書『LOVE & COOK 彼が「決意」する愛の美食レシピ』(実業之日本社)発売。
    カレーラ(所属事務所) http://www.carrera-co.jp/
    オフィシャルブログ「ASHITAMOKIREI」 http://ameblo.jp/yukoishizaka/

  • 取材・文:加藤いづみ

    コピーライター。東京都出身。成城大学文芸学部卒。広告、SP、WEBのコピーライティング、企画のほか、1996年より某企業のPR冊子(月刊)制作を継続して手がけている。
    https://www.facebook.com/mi.company

撮影:萩庭桂太