「夢が叶いました」ギサッペ
Harp & Soul
- Magazine ID: 1301
- Posted: 2013.08.08
ギサッペさんが演奏するのはカホンという一見ステレオのスピーカーのような打楽器。もともとは13歳からドラムを始めたというベテランのロック・ドラマーだ。
「親が洋楽ロック好きで、イーグルスとかドゥービー・ブラザーズとかスティービー・ワンダーとかビリー・ジョエルとか、そういう音楽を聴いて育ちました。ずっとピアノをやっていたんですが、13歳の時にどうしてもピアノをやめたくて、親にドラムをやらせてっていって始めました。バンドを始めたのは17歳の頃、ニルヴァーナのカバー・バンドで(笑)。それ以来ずっとロックでした。Harp & Soulの音楽とは凄いギャップがありますよね」
そんなギサッペさんがHarp & Soulのライブで長年願い続けていた夢がひとつ実現したのだそうだ。
「私、レズビアンなんですよ。で、ずっと『東京レインボープライド』っていうLGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダー)のためのイベントで演奏するのが夢だったんですけど、Harp & Soulで初めて出演できたのがすごくうれしくて。他のメンバーが快く出演を快諾してくれたのもうれしかった。たった10分のステージだったんですけど、ホントに夢が叶った瞬間でした」
少々音楽から話は逸れるが、住んでいるシェアハウスのお話も興味深かった。
「今シェアハウスに住んでるんですよ。LGBTフレンドリーっていうコンセプトのシェアハウスで、カラフルハウスっていう名前です。友達同士で始めたそういうシェアハウスはあると思うんですけど、不動産会社が主体となってNPO法人とコラボレーションして、人を集めるっていうのは新しい試みだと思います」
取材当日のライブ会場にもシェアハウスの仲間が多く来場していました。
ギサッペさんはHarp & Soulのメンバーでありながら、Harp & Soulの大ファンでもある。
「Harp & Soulでカホンをたたいているだけで最高に幸せなんですよ、カホンの上が最高の観客席なんです。3人のハーモニー、歌声を一番近くで聴けることがホントにラッキーだなって思います」
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出演:Harp & Soul
2012年に結成された女性4人からなるインディー/ポップユニット。自分たちの好きな音楽を演奏したいという想いで集まり、ライブハウスやイベントなどで演奏するようになった。シンガー・ソングライターのエイミー・ブラックシュレガーはCMやゲーム、アニメの挿入歌などを多く手がけてきた実力派ミュージシャン。彼女が作る歌は想像を超えるユニークな歌詞と美しいメロディが特徴で、新しい曲を披露するたびにメンバーが涙ぐんでしまうほど。キャリ・ダンカンはその並外れた深くソウルフルな歌声で、ライブやイベントでお客さんのハートを掴んできたシンガー。パーカッショニストのギサッペは13歳からドラムをたたいて来た、ロック畑出身のドラマーで、このユニットではペルー音楽発祥のカホンという箱形ドラムを叩いてハートビートを作っている。最後にハープの新井薫はグランドハープおよびアイリッシュハープを使ってこのHarp & Soul独特の色合いと雰囲気を作り上げている。
初のアルバム『Lemongrass』が7月26日にリリースされたばかり。タワーレコード渋谷店、銀座・山野楽器で購入可能。詳しくはホームページまで。オフィシャル・ウェブ・サイト http://harpandsoul.jimdo.com/
フェイスブック・ページ https://www.facebook.com/harpandsoultokyo
取材・文:横田一郎
撮影:萩庭桂太