Harp & Soulのソウルフル担当とも言うべき存在なのがキャリさんだ。グループ内では最年少ながらその歌声はベテランのシンガーと言ってもいいほどの実力。非凡な才能の持ち主だ。

「歌を歌い出したのは18歳くらいから、仕事で歌い出したのは21歳から。今25歳なのでまだまだ経験が浅いです。お母さんがシンガーで、家では彼女のマネをしてオールディーズを良く歌っていました。子供の頃から歌は大好きで、いつかは歌うだろうな、とは思っていました」

 音楽的な環境に恵まれていたのも確かのようだが、まさに歌うために生まれてきたような女の子。ナチュラル・ボーン・シンガーなのではないだろうか。

「仕事は結婚式場で歌うウェディング・シンガーをしています。またスタジオやバーでも歌っているんですが、その仕事自体が歌の練習になります。メンバー全員すごく仲がいいです。ホントに楽しい、みんな大好きです。メンバーの中で一番年下ですが、全員イコールな友達みたいな関係です。性格も行動パターンも違う。だからこそお互いの弱い部分を助け合える」

 そんな彼女から見た他のメンバーはというと。

「エイミーはすごく人想いで、いつも練習する時に料理を作ってくれて。薫は何事もパパッとこなして、すごくプロフェッショナルな感じです。考え方もはっきりしていて、尊敬できる人です。グループの柱のような存在です。ギサッペは穏やかで、何事にも判断がはっきりしていて正しい。すごく話しやすくて、思っている事をはっきりわかりやすく伝えてくれる人です」

 彼女が上手いのは歌だけでなく絵も大好きで上手なのだそうだ。

「もっとオリジナル曲をたくさんの人に知ってもらいたい、好きになってもらえたらうれしいです。もっと大きな会場でライブをしたり、将来的には歌うだけではなくて何かパフォーマンスを取り入れてみたいですね。あと、最近ミシンを買いました。みんなのステージ衣装も作ってみようと思っています」

 迫力ある歌声からはちょっと想像できないけど、手先も器用な女の子なのです。

  • 出演:Harp & Soul

    2012年に結成された女性4人からなるインディー/ポップユニット。自分たちの好きな音楽を演奏したいという想いで集まり、ライブハウスやイベントなどで演奏するようになった。シンガー・ソングライターのエイミー・ブラックシュレガーはCMやゲーム、アニメの挿入歌などを多く手がけてきた実力派ミュージシャン。彼女が作る歌は想像を超えるユニークな歌詞と美しいメロディが特徴で、新しい曲を披露するたびにメンバーが涙ぐんでしまうほど。キャリ・ダンカンはその並外れた深くソウルフルな歌声で、ライブやイベントでお客さんのハートを掴んできたシンガー。パーカッショニストのギサッペは13歳からドラムをたたいて来た、ロック畑出身のドラマーで、このユニットではペルー音楽発祥のカホンという箱形ドラムを叩いてハートビートを作っている。最後にハープの新井薫はグランドハープおよびアイリッシュハープを使ってこのHarp & Soul独特の色合いと雰囲気を作り上げている。
    初のアルバム『Lemongrass』が7月26日にリリースされたばかり。タワーレコード渋谷店、銀座・山野楽器で購入可能。詳しくはホームページまで。

    オフィシャル・ウェブ・サイト http://harpandsoul.jimdo.com/
    フェイスブック・ページ https://www.facebook.com/harpandsoultokyo

取材・文:横田一郎
撮影:萩庭桂太