店頭ではないところで消費者を見つめる。彼女はどんなふうにマーケティングしているのだろうか。

「町中を回って、最近の若い子のファッションを見て、こんな服にはこんな下着がいいなあとか、アクセサリー屋さんでパーツを見て、こういうのをつけたら可愛いんじゃないかと思ったり」

 若い子、と言うが、和智さんだってまだ26歳である。何歳からが、若い子なの?

「5歳くらい下の子達ですかね。20歳前後かな。渋谷、新宿、原宿。都心に集まっている子たちを見てますね」

 なるほど、私もそういう子たちを見るのは好きだ。そうそう、最近の疑問、また彼女にぶつけてみよう。渋谷などで見かける、長い上着の下にショートパンツみたいなファッションで、後ろから見るとスカートを履き忘れたような女のコたちが、タイツじゃなくてストッキングをはいてるっていう、あの疑問である。今までのファッションの常識から言うと、あそこまで足を出す場合は、レギンスかタイツを履いたものなのだが……。

「あ、あれはね、今『薄タイ』とか『シアータイツ』とか呼ばれているんです。『ストッキング』と言うと履かないんですよ、彼女たちは。『スパッツ』が『レギンス』になったように、呼び名が大事なんです。ただ、モノ自体は以前からあるストッキングです。去年の夏、透明の上に絵が浮き出ている『タトゥー・ストッキング』が流行して、業界がストッキングに回帰したんです」

 呼び名が大事。彼女は「プチ」という言葉にも注目していた。

  • 出演:和智茉璃奈

    1986年東京都生まれ。短大卒業後、大手ランジェリーメーカーに入社、若干20歳で店長に。前年比300%売り上げるカリスマ・フィッターとして話題に。現在はMysterious Margueriteというブランドのプロデューサーで、株式会社WM(ダブルエム)代表取締役社長。
    オフィシャルブログ http://ameblo.jp/marinachan66/
    Mysterious Marguerite http://mysterious-marguerite.jp/

  • 取材・文:森 綾

    大阪市生まれ。スポニチ大阪文化部記者、FM802開局時の編成部員を経て、92年に上京後、現在に至るまで1500人以上の有名人のインタビューを手がける。自著には『マルイチ』(マガジンハウス)、『キティの涙』(集英社)(台湾版は『KITTY的眼涙』布克文化)など、女性の生き方についてのノンフィクション、エッセイが多い。タレント本のプロデュースも多く、ゲッターズ飯田の『ボーダーを着る女は95%モテない』『チョココロネが好きな女は95%エロい』(マガジンハウス)がヒット中。
    ブログ「森綾のおとなあやや日記」 http://blogs.yahoo.co.jp/dtjwy810

ヘアメイク:茂手山貴子 http://moteyama.com/
撮影:萩庭桂太