白い肌が桜色に染まる
YOHIO
- Magazine ID: 1224
- Posted: 2013.03.01

いくらヴィジュアル系に憧れたところで、自分がそれにそぐわない体つきだったり顔つきだったりしたら、様にならないのではないだろうか。そこにはものすごいナルシズムがあるのではないかと、想像してしまう。しかし、YOHIOはそれを恥ずかしそうに否定した。
「オレってイケメンだからもっともっと見せびらかしたいと思ったことはありません。どちらかというと、子どもの頃から女のコに間違えられていたから『じゃあ、ヴィジュアル系、いけるかな』と思ったんです。自分の顔に満足はしていません。プチ整形したいくらいです」
ええっ、どこを直すの! どこが嫌いなの? と、私は思わず大きな声を出してしまった。すると、YOHIOは小さな声で、日本語で答えた。
「ヒミツ」
自分の欠点は知られたくないらしい。
可愛い男のコが困った顔をするのはさらに可愛い。
私はまた聴いた。
「今はモテるでしょ」
すると、YOHIOはまた日本語で答えた。
「はい」
真っ白な肌がみるみる桜色になった。
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出演:YOHIO
1995年、スウェーデン生まれ。性別・男。6歳からピアノを、11歳からギターを始め、14歳でヴィジュアル系バンドSeremedyを結成。2010年に初ライブを行い、女のコのようなドレス姿でギターを弾く姿が人気に。2011年3月、同バンドでヴィジュアル系最大のフェス「V-ROCK FESTIVAL’11」のオープニングアクトを務める。2012年4月にはソロデビュー。ソロでの人気も鰻上りで、2013年4月24日、ユニバーサルインターナショナルから初のフルアルバム『BREAK the BORDER』をリリースする。
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取材・文:森 綾
大阪市生まれ。スポニチ大阪文化部記者、FM802開局時の編成部員を経て、92年に上京後、現在に至るまで1500人以上の有名人のインタビューを手がける。自著には『マルイチ』(マガジンハウス)、『キティの涙』(集英社)(台湾版は『KITTY的眼涙』布克文化)など、女性の生き方についてのノンフィクション、エッセイが多い。タレント本のプロデュースも多く、ゲッターズ飯田の『ボーダーを着る女は95%モテない』『チョココロネが好きな女は95%エロい』(マガジンハウス)がヒット中。
ブログ「森綾のおとなあやや日記」 http://blogs.yahoo.co.jp/dtjwy810
撮影:萩庭桂太