早朝の振り袖撮影を見られなかったダーブロウ母が悔しがっていた。

「13歳のときからモデルとしてのウェディングドレス姿はたくさん見てきたけど、着物はあまりないから、見たかったわ」

 13歳でウェディングドレスって。いったい、彼女はいつからモデルをしてきたんだろう。

 どうやらダーブロウ有紗は、物心つく前からモデルだったらしい。

「赤ちゃんのときから出てましたからねえ」

 やがて大沢あかねらとともにカリスマ・ローティーン・モデルと謳われ、小4から中1まで当時のNHK 教育の「天才てれびくん ワイド」に出演していた。

「先日、あるバラエティー番組に今の私の写真が3秒くらい出たら、その『天才てれびくん ワイド』を見ていたという同世代のファンからブログにコメントが殺到したんです。そのときブログのアクセスも4、5万件になって、すごく嬉しかったですね。『思い出した!』『すごく好きで見ていましたよ』と言ってもらえるのは本当に嬉しくて。小さい頃お世話になった人と、またどこかで出会ったりするのも面白いです」

 しかし、ちょっと困った顔になった。

「そういう人にお会いするたびに、初心忘れるべからず、と思うんですけど。あの、物心ついてない頃からモデルだったので、本当の初心はわからないんですよね」

 そんな彼女は20歳で一度、芸能界をリタイヤすることになった。

  • 出演:ダーブロウ有紗

    1988年、東京都生まれ。父親はアメリカ人、母親は日本人。物心つく前からモデルとして活躍、10代の頃にはカリスマ・ローティーン・モデルに。20歳を過ぎて3年間、芸能活動を休止。復帰後、タレント、モデルとして活躍中。
    http://advance-production.jp/talent/2013/12/post.html
    http://ameblo.jp/arisa-desire/

  • 取材・文:森 綾

    大阪市生まれ。スポニチ大阪文化部記者、FM802開局時の編成部員を経て、92年に上京後、現在に至るまで1500人以上の有名人のインタビューを手がける。自著には『マルイチ』(マガジンハウス)、『キティの涙』(集英社)(台湾版は『KITTY的眼涙』布克文化)など、女性の生き方についてのノンフィクション、エッセイが多い。タレント本のプロデュースも多く、ゲッターズ飯田の『ボーダーを着る女は95%モテない』『チョココロネが好きな女は95%エロい』(マガジンハウス)がヒット中。
    ブログ「森綾のおとなあやや日記」 http://blogs.yahoo.co.jp/dtjwy810

撮影協力:FLYCKA HAIR http://flycka-hair.com/
撮影:萩庭桂太