髪を切って、未熟な自分を受けいれて、失恋もして。そしてもうひとつ、長内映里香が大きく変わる、うれしい出来事もあった。
「今年、2019年の9月に映画『台風家族』がやっと公開されて、その舞台挨拶に立つことができました。それがすごく贅沢な経験だったんです。自分が出ている映画を観た人と、その上映直後に対面できる。観客の興奮がそのまま伝わってきて、そこで交流できるのって、素晴らしい経験です。舞台のカーテンコールとは、全然違います。舞台は上演直後のある種興奮状態の自分ですけど、映画の舞台挨拶は撮影から約1年以上経っているので、もう完全に素の私なんです。すべてが自分の言葉になるので、それがちょっと恥ずかしい(笑)。でも、楽しいです。これからも、こういう景色を見る機会を増やしたいなって思いました」
 そんな彼女が、また時おり、舞台に戻っている。
11月12月には朝劇という朝から演劇をやるという企画に初参加。現在、稽古中でまた新たなトライの日々で、今までつらいとばかり思っていた〈稽古〉を楽しんでいるという。そして
11月30日と12月1日、初めてのふたり芝居『にんけん』に挑戦するのだ。
「さいたまネクスト・シアターで一緒だった先輩俳優の堀源起さんとやります。すごく信頼している俳優さんなので、今からとても楽しみなんです。近未来を舞台にしたもので、中身は未だ言えないんですけど、絶対に面白いものになると思います!」
「これからも芝居に対して気は抜けないけど力は抜くことができるようにいろんなアプローチをしていきたい。それでも生粋の真面目気質はすぐには変わらないので役の設定においてやれることはなるべく経験したいタイプ。それも現場の経験が増えたら変わっていくのかもしれないし、この3年の変化のように変わっていくことをおそれず楽しめる自分でいられたらと」
 映画にテレビドラマに舞台に、着実に成果を残しているものの、本領を発揮するのはまだまだこれから。いつかまた、女優・長内映里香のYEO Part3を、お楽しみに!

  • 出演 :長内映里香  おさない えりか

    1989年9月9日生まれ。兵庫県出身。2011年から2016年まで『さいたまネクスト・シアター』に所属。蜷川幸雄演出作品に出演してきた。最近の出演作に映画『台風家族』『駅までの道をおしえて』『Dinerダイナー』『きらきら眼鏡』『寝ても覚めても』、TVドラマ『蝶の力学』『坂の途中の家』(WOWOW)『メゾン★ド★ポリス』(TBS)『恋のツキ』(TX)『クロスロード~声なきに聞き形なきに見よ~』(NHKBSプレミアム)舞台 カクシンハン第13回ロングラン公演『薔薇戦争』などがある。

    衣装協力(1~4):サルヴァトーレ フェラガモ 

    フェラガモ・ジャパン 問い合わせ 0120-202-170

    衣装協力(5):Tシャツ X by balenciako

    イヤリング(2)(5) ciel 080-6582-6707

    スタイリスト:BALENCIAKO

    インスタグラムbalenciako

  • 所属 avenir アベニール

    (HP内にツィッター・インスタ情報あり) http://avenir-dr.com/

  • 【公演情報-1】
    『にんけん』
    11月30日(土)15:00/19:00 12月1日(日)13:00/17:00 赤坂CHANCEシアター
    出演:長内映里香 堀源起(さいたまネクスト・シアター)福原希己江(唄・演奏)

    詳細情報&チケット予約購入→ https://avenirllc0803.wixsite.com/ninken

    【公演情報-2】
    朝劇 銀座『朝日に願え』
    11月9日(土)・10日(日)・12月7日(土)・14日(土)・15日(日)・22日(日)
    朝9時開演 studio Marilyn
    Twitter  https://mobile.twitter.com/asageki_ginza

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    取材/文:岡本麻佑

    国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。
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  • 撮影:萩庭桂太

    1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
    雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
    ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
    「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
    雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
    http://keitahaginiwa.com/