女優・長内映里香がこの3年で一番大きく変わったのは、ヘアスタイル。以前はセミロング、顔にふわっとかかる長さだった。それが今では、ベリーショート。身長169センチという長身でもあり、すっごくバランスが良い。
「『台風家族』という映画に出て、役のために髪を切りました。何の抵抗もなく、むしろ一度仕事で坊主頭にしてみたかったので、ありがたい機会でした」
 とはいえ、小さい頃からずっと、髪を伸ばしたままだったという彼女。それなりの覚悟と準備は必要だった。
「私、いろいろコンプレックスがあるので、髪がなくなったらそれを隠せなくなる、と、それだけが心配でした。ですからまず、小顔矯正に行きました。顔の骨格をシュッとさせようと思って。それから体重を、思い切って5キロくらい落としました。その役が欲を封印し無駄も贅沢も一切ない人間だったので。そして髪を切る当日は、やっぱりドキドキでした。だって頭の形がどうなのか、切るまでわからないですし」
 そしていざ、髪をすっかり切り落としてみたら、
「なんかそれが、全然違和感ないんですよ(笑)。オールバックでポニーテールをしたときに見る自分と、鏡の中の自分はあまり変わらないかなって。撮影後に久しぶりに会った友達からも〝何も変わってないよ〟って」
 いやいや、変わるでしょ。
「はい、気分はすっかり、変わりました! なんか、削ぎ落とされた感じ。撮影で毎回自分で髪を剃るたびに、1週間前に生えたばかりの髪の毛まで私の身体を離れるんだな、と思って、面白かったです。撮影を終えて落ち着いたら、全部がこう、ふわっと取れていて、吹っ切れました。着る服も変わってきたんです。全体的に野太く見えないというか、だぼっとした服を着てもバランスが取れるし、以前より服の幅が広がって、面白がって服を選んでいる私がいます」
 つまりは髪を切って、いいことばかり。
「ですからしばらくはベリーショートのままでいようと思っています。みんな、そのままのほうが良いよって言ってくれるし、髪の短い女優って少ないから、覚えてもらえるかもしれないし(笑)」