ところで、連弾というのは、一台のピアノをふたり並んで弾くカタチ。二台のピアノを使うピアノ・デュオとも、また違う。連弾の醍醐味って、どこにあるの?
エリコ「まあ、狭いことは狭いです。 ぶつかるし、指がからまるし(笑)」
エイコ「本番中、私がパニックになって、いつもと違う場所で弾いてしまって、エリコを事故に巻き込むことが多いかな。でも大丈夫、エリコがなんとかしてくれます(笑)」
 ホームページには連弾中、鍵盤の上を行き交うふたりの指が、俯瞰の映像で紹介されている。絶妙なコンビネーションは、まさにカミワザ。曲と一緒に楽しめる。
エリコ「ふつうならひとりで88鍵使えるわけですけど、それをふたりで分け合って、弾きます。だから音数が多いし、その分音に迫力がでますね」
エイコ「連弾であることを武器に、ひとりじゃ弾けない曲を頑張って作っています。ジャズって基本的にはアドリブがメインになるんですけど、連弾ではいきなりアドリブを弾くのは難しい。だからかなり細かいところまで決め込んで、造り込んでいます。その分、他の人たちには真似のできない独自のスタイルになっていると思います」
 目指すのは、ふたりにしかできない音楽を、ひとりでも多くの人に知ってもらうこと。
エイコ&エリコ「ジャズって今、めちゃくちゃリスナーが少ないんです。でもこんなに素晴らしい音楽はない。ですからふだんジャズを聴いていない人にもこのインストルメンタルの良さを伝えたい。ジャンルの壁を超えて、ロックの人にもポップスのファンにも、従来のジャズが好きな人にも、私たちの造り込んでいく音楽の世界を、聴いて欲しいです!」

  • 出演 :EIKO+ERIKO えいこ+えりこ

    名門バークリー音楽大学を2018年に卒業したふたりのピアニストによる連弾デュオ。クラシック、ジャズ、音楽すべての枠を超えて活動中。

    ホームページ https://eikoeriko.com/

    ツィッターhttps://twitter.com/eikoanderiko

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    取材/文:岡本麻佑

    国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。

  • 撮影:萩庭桂太

    1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
    雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
    ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
    「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
    雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
    http://keitahaginiwa.com/