#2 良い子だったのに、破天荒な選択を
女優宣言 田中道子
- Magazine ID: 3391
- Posted: 2016.10.18
もともとは、品行方正&学力優秀な、親にとっては理想的な娘。教師をしている厳格な父親の言うことを素直に聞いて、すくすくと育った。
「我ながら〈良い子〉だったと思います(笑)。小さい頃の行動の原動力は、人から褒められること。テストも頑張ったし、高校大学も父が選んだ学校に進みました。川も山も谷もある、猪が出るくらい田舎に住んでいて、芸能界なんて夢の世界だと思っていました」
地元静岡の大学で建築を学び、二級建築士の資格も取り、就活を始めたところで、人に勧められてミス・ワールドに挑戦。日本代表候補になったところで、現在所属する芸能事務所から声をかけられた。
「このチャンスを逃したら絶対後悔すると思って、両親と大ゲンカして、ケンカをしたまま次の週には家を出ていました。身の回りのものだけ持って東京に来て、高校時代の女友達が住んでいたシェアハウスに転がり込んだんです。ずうっと良い子ちゃんで来たのに、こんな破天荒なことができるんだって、自分でも驚きました(笑)」
バイトで貯めてあったお金で細々と生活しながら、ミス・ワールド日本代表の座をゲット。
「あの頃は、お金がないからご飯食べない、みたいな生活でした。シェアハウスの友人にお腹空いた、と言うと何か作ってくれて、それが頼りで(笑)。金欠女子生活を満喫していたんです。でも、どうしてだろう? 今はこうでも、いつか絶対、寝る間もなく働く日が来るって、信じていました」
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出演:田中道子(たなか みちこ)
1989年8月24日生まれ。静岡県出身。「ミス・ワールド2013」日本代表。モデルとして活動の後、2016年3月に女優宣言。10月スタートする『ドクターX~外科医・大門未知子~』第4シリーズ(テレビ朝日系、毎週木曜よる9時~)で西田敏行氏演じる東帝大学病院病院長・蛭間の秘書兼愛人・白水里果役を演じる。
オフィシャルブログ http://ameblo.jp/michiko-tanaka-blog/
取材/文:岡本麻佑
国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。
撮影:萩庭桂太
1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
http://keitahaginiwa.com/