カフェの一角で金髪強面の男性と謎の中国人美女が密会……? いえいえ、じつは英会話のレッスン風景なんです。裕二郎選手は今、週に2日、英会話と英文法の勉強をそれぞれ外国人の先生に習っているそうです。

 現在、裕二郎選手はバレット・クラブ(BULLET CLUB)という外国人選手ばかりのヒールユニットに所属しています。そのため、もっと彼らとコミュニケーションをとれるように、と英語の勉強を始めたようです。

「たとえば家庭教師に週3時間習うだけでは、英語を話せるようにはならない。だから会話の先生とは、こうしてカフェで日常会話をするというレッスン。テキストもなく、いろいろな話題について英語で話します。女性の先生だし、デートみたいに楽しみながら英会話を教えてもらっています」

 日頃から、出会った人との会話を大切にしているという裕二郎選手。ましてチームの仲間となれば、コミュニケーションをとるためにまず英語を身につけようと考えるのは当然のことかもしれません。

「地方のツアーに行くと、日本語がわからない外国人選手は食事をする店を探すのも大変なんです。でも、彼らだって試合後にはおいしい物を食べたいですからね。試合会場からホテルに戻るバスの中で、私がひたすら店を探して、手頃な値段で良さそうな店があったら予約の電話を入れます。『4人で行きますけど、みんな体がデカいんで6人用の席にしてください』って(笑)」

 なんだかものすごく気配りの人だなあ。一緒に食事をしていても、テーブル周りや、その場にいる人たちへの目配りがすごくて、ちょっと驚いてしまうくらい。もともとの性格もあると思いますが、そこにはプロレスラーになるまでの経緯や生活に理由があるみたい。

 さて、プロレスラーになるためには何をするのでしょう? そもそも高橋裕二郎選手はどうしてプロレスラーになろうと思ったのでしょう?

  • 出演:高橋裕二郎(たかはし ゆうじろう)

    高校時代にレスリングを始め、日本体育大学に進学。全日本学生選手権グレコローマン84キロ級王者に輝く。03年11月、新日本プロレスの入門テストに合格。04年7月26日、後楽園ホールにおける山本尚史戦で、裕次郎としてデビューする。05年11月からアゴの負傷で欠場していたが、06年3月より戦線復帰。5月7日、ZERO1-MAX(現ZERO1)との対抗戦に抜擢され大活躍する。07年6月には「BEST OF THE SUPER Jr.」に初出場し、同大会優勝者となったミラノコレクションA.T.にリーグ戦で勝利した。08年2月、内藤哲也とNO LIMITを結成。10月13日、両国国技館にて稔&プリンス・デヴィットを破り、第22代IWGP Jr.タッグ王者に就く。12月7日、邪道&外道を相手に同王座の初防衛に成功した。09年、内藤とともに海外遠征に出発。CMLLでルード(悪役)としてブレイクし、ヘビー級へ転向。10年1月4日東京ドーム大会で、ブラザー・レイ&ブラザー・ディーボン、ジャイアント・バーナード&カール・アンダーソンとの3WAYハードコアマッチ戦を制し、内藤と共にIWGPタッグ王者に輝いた。同年2月、リングネームを本名の高橋裕二郎に改名。11年5月26日邪道&外道&田中将斗のコンプリートプレイヤーズ入りを表明。同年6月18日大阪で内藤とシングル対決を行ない、快勝を収めた。
    一方で、下ネタを散りばめたマイク、女性を連れての入場など “R指定”キャラとして活躍。
    14年5月3日「レスリングどんたく2014」でIWGP選手権試合に乱入し、王者のオカダを襲撃。CHAOSを裏切りるかたちでBULLET CLUB入りを表明。
    14年6月29日、後楽園大会で石井の持つNEVER無差別級王座に挑戦し、BULLET CLUBの介入もあり、第4代NEVER無差別級王者となった。同年10月13日、両国大会で、石井の挑戦を受け、激闘末最後は石井の垂直落下式ブレーンバスターの前に沈み、王座から陥落した。

    新日本プロレスリング オフィシャル・サイト
    http://www.njpw.co.jp

    取材協力:CAFE vector
    http://vector-tokyo.com/shop.html

  • 取材/文:加藤いづみ

    コピーライター、ディレクター。東京都出身。成城大学文芸学部卒。広告、SP、WEBのコピーライティング、企画、ディレクションのほか、企業のPR誌制作を手がけている。
    https://www.facebook.com/mi.company

  • 撮影:萩庭桂太

    1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
    雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
    ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
    「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
    雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
    http://www.haginiwa.com/