テキーラというといまだに、小さなショットグラスをカウンターに叩きつけてから一気飲み……というイメージを持っている人がいるかもしれません。間違っています。最近注目され始めているのは、質の高いテキーラをゆっくりと味わうという飲み方。

 メキシコ産の蒸留酒テキーラは、アガベ(竜舌蘭)という植物を原料としています。テキーラは「100%アガベ」と、副原料を用いる「ミクスト」とに大別され、前者は「プレミアム・テキーラ」として多くのハリウッドセレブを虜にしてきました。クリント・イーストウッドやロバート・デ・ニーロは「テキーラマニア」として知られ、近年ではジャンスティン・ティンバーレイクやカルロス・サンタナ、ジョージ・クルーニーといったセレブリティたちがこぞってテキーラの会社を興しているのだそうです。

 プレミアム・テキーラを40本以上所有する裕二郎選手。ご自宅にお邪魔すると、デザインも多彩な各種のテキーラが所狭しと並んでいました。

「このなかで一番高価な物は、Don Julio REAL(1日目の写真で裕二郎選手が持っている)。だけど私は同じ銘柄のDon Julio 1942の方が好きです。映画『ソーシャル・ネットワーク』でマイケル・ザッカーバーグがこの1942を注文するシーンがあるのですが、セレブリティの象徴ともいえるテキーラです」

 テキーラの説明に熱がこもる裕二郎選手。そして、昼間にもかかわらず「試してみますか?」というお言葉に甘えて2種類の超プレミアムなテキーラをいただいてしまいました。「香りを楽しむために」とシャンパングラスで。

 良質なお酒だけがもつ芳醇さと、爽やかさを併せ持つ香り。ひと口……というよりひと舐めするだけで、萩庭さんとふたりで思わず「おいしい!」と声をあげてしまいました。

「テキーラの魅力は、おいしい、香りが良い、残らない。一番人間の体に受け入れやすいハードリカーだと思います。だから、二日酔いもありませんよ」

 ビールや焼酎、ワインなどを飲んだ後にテキーラを飲んで「テキーラで二日酔いになった」という人がいるけれど、テキーラだけなら悪酔いはしないとか。私も体験しましたが、確かにその通りです。プレミアム・テキーラは、種類によってハイボール、ロック、ストレートなどと飲み方も選べます。

 さて、テキーラ好きが高じてテキーラ・マエストロの資格を取得した裕二郎選手。好きなことはとことん突き詰める性分のようです。そんな裕二郎選手が今、はまっていることは、意外にも……?

  • 出演:高橋裕二郎(たかはし ゆうじろう)

    高校時代にレスリングを始め、日本体育大学に進学。全日本学生選手権グレコローマン84キロ級王者に輝く。03年11月、新日本プロレスの入門テストに合格。04年7月26日、後楽園ホールにおける山本尚史戦で、裕次郎としてデビューする。05年11月からアゴの負傷で欠場していたが、06年3月より戦線復帰。5月7日、ZERO1-MAX(現ZERO1)との対抗戦に抜擢され大活躍する。07年6月には「BEST OF THE SUPER Jr.」に初出場し、同大会優勝者となったミラノコレクションA.T.にリーグ戦で勝利した。08年2月、内藤哲也とNO LIMITを結成。10月13日、両国国技館にて稔&プリンス・デヴィットを破り、第22代IWGP Jr.タッグ王者に就く。12月7日、邪道&外道を相手に同王座の初防衛に成功した。09年、内藤とともに海外遠征に出発。CMLLでルード(悪役)としてブレイクし、ヘビー級へ転向。10年1月4日東京ドーム大会で、ブラザー・レイ&ブラザー・ディーボン、ジャイアント・バーナード&カール・アンダーソンとの3WAYハードコアマッチ戦を制し、内藤と共にIWGPタッグ王者に輝いた。同年2月、リングネームを本名の高橋裕二郎に改名。11年5月26日邪道&外道&田中将斗のコンプリートプレイヤーズ入りを表明。同年6月18日大阪で内藤とシングル対決を行ない、快勝を収めた。
    一方で、下ネタを散りばめたマイク、女性を連れての入場など “R指定”キャラとして活躍。
    14年5月3日「レスリングどんたく2014」でIWGP選手権試合に乱入し、王者のオカダを襲撃。CHAOSを裏切りるかたちでBULLET CLUB入りを表明。
    14年6月29日、後楽園大会で石井の持つNEVER無差別級王座に挑戦し、BULLET CLUBの介入もあり、第4代NEVER無差別級王者となった。同年10月13日、両国大会で、石井の挑戦を受け、激闘末最後は石井の垂直落下式ブレーンバスターの前に沈み、王座から陥落した。

    新日本プロレスリング オフィシャル・サイト
    http://www.njpw.co.jp

    日本テキーラ協会 オフィシャル・サイト
    http://www.tequila.jp.net

  • 取材/文:加藤いづみ

    コピーライター、ディレクター。東京都出身。成城大学文芸学部卒。広告、SP、WEBのコピーライティング、企画、ディレクションのほか、企業のPR誌制作を手がけている。
    https://www.facebook.com/mi.company

  • 撮影:萩庭桂太

    1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
    雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
    ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
    「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
    雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
    http://www.haginiwa.com/