立川こはるさん。私の大好きな落語家さんだ。歯切れが良くてテンポが良くて気っ風が良い。落語家といえばオジサンが定番だけど、女性の彼女が演じても、全然違和感がない。そして彼女自身、落語が大好きなんだなーって、びんびん伝わってくる。
　いったいどんな人なんだろう？　って、ずーっと前から気になってので、ＹＥＯで独占取材にＧＯ！　すると、インタビューで返ってくる話は全部、そのまま落語になりそうな面白さ。せっかくだから彼女の語り口そのままを生かして、書いてみます。

「小学校の頃から成績は良いけど態度が悪いっていう、先生に嫌われるタイプでした。ずっと理系で、昆虫採集が好きだったんで、その流れで東京農工大学の農学部に入って、トビムシの生態を研究してました。トビムシは氷河期からずっと、一切姿形を変化させずに適応してきた昆虫なので、細胞を抽出して抵抗力の強さを測るという････。イメージ的には山中教授とか小保方さんとか。

　落語は、大学に入った直後に落語研究会に勧誘されて、それからです。それまでお笑いに全然興味なかったし、まして落語なんて一度も聴いたコトなかったんですけど、落研の先輩たちが楽しい人ばかりだったので、なんとなく。

　手拭と扇子を買わされて、テープで落語を覚えてこいと言われたので、とりあえず覚えました。真面目っていうか、目の前に何かあると、それを解こうとする癖があるんだと思います。

落語が面白くなったのは２年生になる頃、寄席とかあちこちの落語会に足を運ぶようになってからです。あ、落語ってちゃんと見るといいもんだな、ライブで見ると面白いんだって気付いて、それからどんどんハマっていきました」