話していると『本当に20歳？』って確認したくなるほど、中身は大人。沈着冷静、頭の回転が速くて、自分の言葉を持っている。

「でも私の中には、福岡の小さな町で育った女の子が原型として残っています。学年にひとりは居る、スクールカーストの下のほうの、いつも教室の片隅で本を読んでいるような女の子です。その子がこれからどうやって人生の番狂わせを起すのか、自分で興味津々なんです。毎日仕事をしている中で、何をやっていても、下克上感は私の中にあるんです」

　え、番狂わせ？　下克上っていったい････。

「好きなものを好きって言えない状況って、やっぱりおかしいと思う。みんなと同じモノを好きじゃないと肩身が狭いとか、集団の中で、声の大きいヤツが勝つみたいなのがすごく嫌なんです。しかも自分の好きなことに情熱を傾けることが恥ずかしいとかダサイとか、そういう風潮が私たちの世代にはあるんですよね。それはもったいないことだと思う。もっと好きなことを思う存分突き詰めて、それでも生きていけるんだ。もっと自分の好きなことに贅沢になってもいいんだ。その象徴的な存在になれたらいいなって、思います」

　やっぱりね。スイートな外見の下に隠れていたのは、しっかりとした一本の芯。大輪の花の茎はしなやかに強くないと、その花を支えられないのだ。

「こういう歌声だから、怒ったりしなさそうってよく言われるんですけど、インタビューやニコ生とかイベントで話すうちに、だんだんばれてきちゃった（笑）」

　スイートでウィスパーヴォイス、クレバーで妄想癖もある、ミステリアスな女の子、ハナエ。2015年は彼女のためにある、のかも。

『神様の神様／おとといおいで』

2015年1月14日発売
発売元 : ユニバーサルインターナショナル
仕様 / 品番 / 価格
<初回生産限定盤CD＋DVD 　アニメ書き下ろしジャケット仕様 >UICV-9079/ ￥1,500＋消費税

<通常盤CD >UICV-5037 / ￥1,000＋消費税
http://www.universal-music.co.jp/hanae