そのメイン・イベントとして、チョン・ダヨンが審査委員を務め「モムチャン・クィーン」が選ばれるというのであった。ファイナリストの5人が壇上に上がる。主にチョン・ダヨンの考案した「フィギュアロビクス」を続け、怖いほどウエストがくびれている人たちだ。

「チョン・ダヨンさんのフィギュアロビクスに出会って、人生が変わりました」

「チョン・ダヨンさんのように、女性らしさを高めつつ、美しい体を目指しています」

 美のカリスマを目の前に、皆緊張の表情だ。しかし、胸から下にかけてくびれを聴衆の面前にさらしても、自信ありげなこの人たちは本当にすごい。

『美STORY』で美魔女主婦がヌードになっちゃったりするこのご時世、きれいになったら見せたくなるものなんだろうか。詐欺バストの私には計り知れない世界である。

 優勝したのは鈴木智美さん、40歳。フラダンスを踊られたのであるが、その姿が本当にセクシーで、印象に残る人であった。

「皆さん、一生懸命にエクササイズされていたことがひと目でわかる方ばかりなので、どなたを選ぶかは迷いました。より女性的なラインが美しかった鈴木さんを選びました」

 チョン・ダヨンはそう講評した。彼女たちを主役にするべく考えたのか、自らは白い少女のようなブラウスにスカートで、体の線を隠していた。

  • 出演:チョン・ダヨン

    1966年、韓国生まれ。03年、自らのダイエット経験をインターネットで公開し、一躍話題に。韓国語で「最高の体」を意味する「モムチャン」という言葉を生む。ジムを運営しつつ、トレーナーの養成塾も設立。日本においても『モムチャンダイエット』始め、数々の本をベストセラーに。

  • コーディネーター:木山善豪

    アジアエンタテイメントのコンサルティングを核とし、中国語圏のエンタメビジネス全般のサポートを手がける。美容関連のポータルサイト「bimajin」も立ち上げたばかり。
    [OFFICE303] ENTERTAINMENT&MODEL http://www.office303.jp
    Bimajin ~美容ポータルサイト"ビマジン"~ /bimajin.jp

  • 取材・文:森 綾

    大阪市生まれ。スポニチ大阪文化部記者、FM802開局時の編成部員を経て、92年に上京後、現在に至るまで1500人以上の有名人のインタビューを手がける。自著には『マルイチ』(マガジンハウス)、『キティの涙』(集英社)(台湾版は『KITTY的眼涙』布克文化)など、女性の生き方についてのノンフィクション、エッセイが多い。タレント本のプロデュースも多く、ゲッターズ飯田の『ボーダーを着る女は95%モテない』『チョココロネが好きな女は95%エロい』(マガジンハウス)がヒット中。
    ブログ「森綾のおとなあやや日記」 http://blogs.yahoo.co.jp/dtjwy810

撮影:萩庭桂太