実は田中えれなは、自分がアイドルになることに不安があったという。
「私が高校生だったとき、まわりにはアイドルをやっている子がたくさんいたんです。特にずっと仲の良かった子は地下アイドルをやっていて、3年間、すぐ側で彼女の生活を見ていました。毎日すごく忙しくて、学校が終わると速攻走って仕事の現場に行くとか、ライブに行くとか。どうしてそんなに一生懸命になれるんだろう? と思っていた」
 しかもえれなは、どうやら自信がないらしく。
「アイドルやっている子たちって、いつもキラキラしていて、目立つし、仕草とかすべて可愛い。私にはそういう魅力が足りないんです。みんな、もっと自信持ちなよって言ってくれるけど、私、自信ないんです」
 その上さらに。
「アイドルにはいろいろなタイプの子がいますけど、かならずファンがつきますよね。きっとそれなりの魅力をみんな持っているんだろうな、と思って。自分にはそれが1番足りてないと思っているから、人を惹きつける魅力を身につけたいから、だからアイドル始めたっていうのもあります」
 そして今、アイドルとなって4ヶ月半経った。
「変わりました。アイドルのイメージが。アイドルって、楽しいんです。ライブに出たら、それがわかりました。歌ってるとき、踊っているときが1番楽しくて、自分の声が会場に響くのがどれほど爽快なものか。これって誰にも体験できないだろうなって思います。私は今までアイドルになったことないので、踊りも歌もレッスンしてこなかったので、今、メンバーの中で1番未熟なんですけど、下手は下手なりに、本当に楽しいです。地下アイドルだろうが、ふつうのアイドルだろうが、何歳になろうが、アイドルとして活動して、活動し続けている人の気持ち、今ならよくわかります!」

  • 出演 :田中えれな  たなか えれな

    2000年2月24日生まれ。福岡県出身。女優、アイドルグループ『LiT』メンバーとしても活躍。ライブ配信アプリLiveMeでレギュラー配信中。オムニバスホラーDVD「ぞくり。」の一篇「絵の中の少女」主演した。パソコンオフィスソフト「WPS Office」イメージモデルも勤めている。KS プロダクション所属

    オフィシャルHP (サイト内 Twitter リンク有り)https://www.idol-lit.jp/

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    取材/文:岡本麻佑

    国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。

  • 撮影:萩庭桂太

    1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
    雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
    ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
    「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
    雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
    http://keitahaginiwa.com/