10年ほど前、学生時代にやったタレント活動の中には、グラビアの仕事もあった。
「その頃は水着になるのはやっぱり慣れなくて、ジレンマもありました。大学を休むわけにいかないので海外ロケにも行けず、本当ならタイでロケするはずが千葉県の館山になったり(笑)。でも、ニュースのレポーターのお仕事は楽しかったですね。札幌の雪まつりに行ったのをよく憶えています。そういうお仕事をやりたかったんです!」
 テレビ局やグラビア業界には、学校では会えないような多種多様な人がいて、番組やら誌面を作って行く。それが妙に楽しかったという。
「医学部にいると、当然のことながら、まわり全員医者になる人ばかりなんです。ですから大学病院で討論形式の授業をやるときも、お互いに〝先生〟〝先生〟って呼び合うんですね。ハタチの時点で全員センセイになっちゃうんですよ。そのことに私はけっこう違和感があって。研修医1年生のときも、臨床のことなんてまだまだ全然わかっていない私に対して、スタッフや患者さんは〝先生〟って呼んでくれる。最初は『イヤイヤイヤ、先生なんて』って思っていても、2ヶ月経つ頃にはすっかり慣れて『はい』って答えている自分がいて(笑)。そういうときに、他の世界を見ていたほうが良いかなって私は思いました。それもあって、私、タレントの仕事を続けようと思うんです」

  • 出演 :木村好珠  きむら このみ

    1990年2月28日生まれ。東京都出身。精神科医、健康スポーツ医。2009年度準ミス日本。2010年日テレジェニック。9年前に準ミス日本になり、その後2年あまりタレント活動をしていたものの、学業優先で一時期休業。その後無事に大学医学部を卒業して2年間の研修医期間もクリアし、現在は精神科の医師として勤務。そのかたわら、この春から本格的にタレント活動も再開した。AbemaTV「みのもんたのよるバズ」コメンテーター、TOKYO MX「ザ・ビジョナリー~異才の花押」MCアシスタントとして活躍中。

    twitter https://twitter.com/konomikimura

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    取材/文:岡本麻佑

    国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。

  • 撮影:萩庭桂太

    1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
    雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
    ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
    「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
    雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
    http://keitahaginiwa.com/