先週に引き続き、今週もYEOはイル・ヴォーロをクローズアップ。なにしろこの3人の若者たち、1週間では書き切れないほどツッコミどころ、じゃなくて魅力満載なのだ。
 今日の写真は、先週11月27日に行われた記者会見終了直後の3人。この記者会見もかなり異例な展開だった。
場所はイタリア大使館公邸にて。紅葉が美しい庭園に面したホールには、多くの報道関係者が詰めかけた。会見は本人たちが登場した後、イタリア大使をお迎えする、という予定だったが、その段取りをすべて無視して、大使と3人が一緒に登壇。ニッコニコで現れた彼らを前に、司会のTBSアナウンサー・安東弘樹さんも、「自由な方たちですねー!」と感嘆。お仕事感覚で来ていた報道陣も思わずニッコリ、くつろいだ雰囲気になった。
 質疑応答が始まっても、もちろん彼らはマイペース。日本の食べ物についての質問にはイニャッツィオが率先して答え、日本女性の印象についてはジャンルカが熱い眼差しでコメントする。音楽の方向性については、ピエロがよどみなく答えてくれる。歌と同じように、それぞれのパートをきっちり担当しているみたい。
 途中、ジャンルカがいきなり記者席に近づき、誰かに向かって歌い出す場面があった。『誰も寝てはならぬ』、彼らのレパートリーに入っている、有名なオペラ『トゥーランドット』のアリア。どうやら記者のひとりがずーっと下を向いているのが気になったらしい。まったくもう、いたずらっ子そのままだ。
 記者会見が終わりに近づくと、イニャッツィオがいきなり、切り出した。
「今回、来日できたことで感謝したい人がたくさんいます。その人達にお礼を言いたい。本当に感謝しています。その気持ちを伝えるために・・・・」
 そこでいきなり、3人が歌いだした。それまでの質疑応答は完全にイタリアの若いおにーちゃんノリだったのに、突然そこだけ、素晴らしいアーティストの顔になる。歌い終わると報道陣から自然に拍手がわき起こった。
 まさにこれこそ、イル・ヴォーロ。彼らの魅力は報道陣まで魅了してしまった。
明日からもYEOは、イル・ヴォーロの魅力を金曜日まで連日更新。お楽しみに!

  • 出演 イル・ヴォーロ:

    イタリア男子3人組のヴォーカル・トリオ。ジャンルカ・ジノーブレ(Gianlica Ginoble・22歳)、ピエロ・バローネ(Piero Barone・24歳)、イニャツィオ・ボスケット(Ignazio Boschetto・23歳)の3名で構成。オペラのアリアからポップスの名曲まで絶妙なテノールで歌いあげる。ヨーロッパ、ラテン・アメリカ、アメリカ公演はすべて大成功している。
    オフィシャルサイトhttp://www.tate.jp/concert/IL%20VOLO/concertgilvolo.html

    【新譜情報】
    『グランデ・アモーレ』11月22日日本リリース。2015年にリリースされたこのアルバムは、アメリカのビルボードではクラシカル、ラテン・ポップの2部門で1位、ラテンチャート2位に輝くなど世界各国で大ヒット。日本初回限定盤にはLIVE DVD付き、ボーナストラックも収録。 
     http://www.sonymusic.co.jp/artist/ilvolo/info/487323

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    取材/文:岡本麻佑

    国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。

  • 撮影:萩庭桂太

    1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
    雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
    ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
    「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
    雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
    http://keitahaginiwa.com/