『ビリー･エリオット～リトル･ダンサー～』の名場面のひとつに、ふたりのビリーが踊るシーン『Dream Ballet』がある。ひとりは現在のビリー、そしてもうひとりは素晴らしいダンサーに成長した、何年後かのビリーだ。
そんな大人のビリー（オールダー・ビリー）を演じるのが、栗山廉と大貫勇輔（Ｗキャスト）。ふたりとも高身長でイケメン、しかも素晴らしいダンサーだ。
　まずは栗山廉。Ｋバレエカンパニーで活躍中の若手の逸材で、王子様的ルックスに、熱烈なファンも多い。
彼の経歴は、ビリーさながら。10歳でバレエを始め、15歳からひとりでベルギーに渡り、バレエ留学。ヨーロッパツアーに参加の後帰国し、Ｋバレエカンパニーに入団して1年半後には『白鳥の湖』ジークフリード王子役に大抜擢された。
「あのときは、すごいプレッシャーでした。失敗できないし、中途半端で終わりたくない。すべてをやり終えたときは達成感が大きくて、舞台上で泣いてしまったくらいです。子どもの頃、失敗して泣いたことはあるんですが、バレエで感動して涙してしまったのは初めてでしたね」
　５人のビリーたちとは、すでに何度もリハーサルで一緒に踊っている。
「みんなかわいいし、すごいです！　バレエ経験のある子はもちろん、バレエを稽古してまだ１年の子もとても上達している。集中力も吸収力もかなりのもので、明るくかわいさを出しながら踊っている姿は素晴らしいですね。今回、フライングもしますが、本当に幻想的です。僕が登場した瞬間に〝ああ、ビリーはすごいバレエダンサーになるんだな〟とお客様に伝わるように演じて、踊りたいと思います」
　ミュージカルには初出演。今後もチャンスがあれば、挑戦したいとか。歌も上手？
「自信は正直、ないんですけど(笑)。練習すればできるという気持ちで、挑戦してみたいです！」