この人は、大塚咲。元AV女優だ。5年前(2012年)に引退して、今は絵を描き、写真を撮っている。活躍の場は変わっても、名前はそのまま、大塚咲。
 AV業界では、引退したら現役時代の名前は使わないのがお約束だという。撮る側も、撮られる側も、そのほうが都合がいいらしい。
でも彼女はその慣習を破って、(もちろん各方面に根回しをした上で)同じ名前を使い続けている。だってAV女優をしていたのは事実だから。そして、それを前提にこれからも生きていくから。なんか、潔い。
 そんな彼女が本を書いた。タイトルは『よわむし』(双葉社)。今週の金曜日、6月23日に発売される。中身は、彼女のこれまでのこと。かなり衝撃的だ。ゴーストライターなんか使わずに、自分で書いた。
「めちゃくちゃなスケジュールで書いたんです。他の人に書いてもらうという話も出たんですけど、絶対、自分の言葉じゃないと伝わらないと思った。誰かに書いてもらうのは、違うなって思ったんです。発売予定日が先に設定されていて、だからとりあえず書いてみてくださいと言われ、2週間後には、ばーっと書いた第一稿を渡しました。それを後からちょっとずつちょっとずつ直して、正味1ヶ月くらいで仕上げたのかな。時間があったらもっと直したいところ、いっぱいあったんですけど」
 初めて書いたとは思えないほど、読みやすい文章だ。そしてその内容は、読むと〝えーっ!〟の連続。本人にしか書けない、生々しい事実が書かれている。
「どんな反応が返ってくるのか、批判もきっとありますよね。〝すべておまえの勘違いだ〟とか〝おまえが悪い〟とか〝頭おかしーんじゃねーか?〟とか。アンチだったらこのパターンかなって、今から想定してます。ダメージ負うの嫌だから、ある程度覚悟していますよ、今から (笑)」
 その本は金曜日に発売だから、月曜日の現時点では、中身は秘密。でもYEOは今週金曜日まで連日更新しながら、内容を少しずつ公開していいという確約をとった。彼女の近況と一緒に、お伝えします!

  • 出演 : 大塚咲 おおつか さき

    1984年生まれ。東京都出身。2004年よりAV女優として活動する一方、2006年からファッションブランドにイラストを提供、展覧会に参加するなど画家として活動を続けてきた。2011年より写真を撮り始め、写真家としても活動を開始。2012年セルフポートレート写真集『密賣NUDE』を発表している。2012年AV女優を引退した。
    HP https://www.otsukasaki.com/

     『よわむし』

    双葉社刊 2017年6月23日発売予定
    〈イベント情報〉
    大塚咲写真展「me」 6月30日(金)~7月9日(日) 13:00~19:00
    神保町画廊 〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-41-7安野ビル1階 
     http://jinbochogarou.com/

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  • 取材/文:岡本麻佑

    国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。

  • 撮影:萩庭桂太

    1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
    雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
    ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
    「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
    雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
    http://keitahaginiwa.com/