#4 小象の正体は
フォークシンガー小象
- Magazine ID: 3533
- Posted: 2017.06.01
小象の歌は、胸の奥まで届く。詞の言葉がそのまま入ってきて、目の前にその世界がぱぁっと拡がる。落語とかひとり芝居と、ちょっと似ている。
「そう、言われたことあります。僕はライブでは歌っているだけで、演じているつもりはないんですけど、ひとり芝居を見ているようだって。ミュージシャンの方に、俺らにはできない感じのことやってるって言われたことあります。たしかに、言葉を伝えようという意識は強いかもしれませんね」
ひょっとして、本業は役者さんですか? そういえばYEOで『新ロイヤル大衆舎』(アーカイブ参照2017年2月27日~)を取材したとき、大堀こういちという俳優を取材したんですけど・・・・。
「あ、いや、どうなんでしょうねぇ?」
はぐらかす、小象。
そういえば、大堀こういちはこう言っていた。
「僕は仙台のコンピュータ系の専門学校を出て、横浜で就職したんです。光ファイバーの開発プロジェクトというところに配属されて、研修受けて、でも仕事の内容が何が何だかわからないんですよ。つらくてね、1年経つか経たないうちに、辞めました。そのとき会社に言った退職理由が『田舎に帰ってミュージシャンになります』って。ワケがわからないこと言ってましたね(笑)。その後役者になろうといろいろ劇団受けたんですけど当然落ちて、結局小劇場に行き着いた。それからは、売れない時期が長かったです。ずっと不遇でしたから、最近、こうして舞台や映像でお仕事いただいて、歌まで歌っていられるのは、すごい幸せだと思うんです」
仲間が〝演劇界の重鎮〟と呼ぶ俳優・大堀こういちとフォークシンガー小象は、ギャップありすぎ。だけど張りのある歌声やライブMCの見事なフリートークっぷりは、どこかでつながっているような。
ま、別に、小象が誰であろうと、いいんですけど。ね?
-
出演 : フォークシンガー小象 ふぉーくしんがーしょうぞう
フォーク歌手 2000年より小林顕作(現・宇宙レコード)とフォークデュオ「羊(ひつじ)」を結成。その後ソロ活動を開始。BSフジ「宝島の地図」の〝小象さんの歌のコーナー〟でオリジナル曲を発表。その後ライブ活動を開始。アルバム『for LOVE,for SELF,for LIFE』を発表した。 現在、東京・ 浅草Zinc や世田谷区 経堂 さばのゆ などで不定期ライブ活動中。
オフィシャルウェブサイト http://folksingersyozo.wixsite.com/heibonrecord撮影協力『JAZZ&BAR-Zinc-ASAKUSA』 http://music.geocities.jp/zinc_asakusa/
YEOからお知らせ:YEO専用アプリ
このYEOサイトにダイレクトにアクセスするためのスマホ・タブレット用の無料アプリです。
とてもサクサク作動して、今まで以上に見やすくなります。ダウンロードしてください。
iOS版 https://itunes.apple.com/us/app/yeo-xie-zhen-ji-shi-lian-zai/id1188606002?mt=8Android版 https://play.google.com/store/apps/details?id=com.alphawave.yeo_android&hl=ja
取材/文:岡本麻佑
国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。
撮影:萩庭桂太
1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
http://keitahaginiwa.com/