#3 舞台の上で深呼吸
長内映里香
- Magazine ID: 3417
- Posted: 2016.11.23
長内映里香が今回YEOの撮影に選んだ場所は、横浜・元町あたり。神戸出身の彼女にとって横浜は、故郷と似ている大好きな街だという。
「劇団に入ったばかりの頃、まだ大学の講義が残っていたので、東京と神戸を夜行バスで行ったり来たりしていました。その頃は東京を歩いていると、すれ違う人がみんな敵に見えました(笑)。とにかく人が多いし、みんな怖い人に見えたんです。で、神戸に戻ると、みんな味方に見えるんです。すれ違うだけの人がみんな優しそうに見えて、仲間みたいに思えました。
気持ちの問題でしょうね。そういう感覚って、呼吸にも影響するんです。東京に戻ってバスから降りると、なんだか呼吸がしづらかった。呼吸が浅いというか、意識しないと鼻からちゃんと息が吸い込めないんです。でも神戸に戻ると、何も考えずに深く呼吸している。これじゃあ東京に住めないと思ったので、ヨガを始めました」
横浜では、意識せずとも大きく息を吸い込める。
「海があって、中華街があって外国風の建物があって、神戸と同じような匂いがして、ほっとします」
舞台の上でも、呼吸は大事だ。
「ちゃんと呼吸していないと、客席からもそれがわかります。舞台の上で小さく見えてしまうんです。ちゃんと息をすること、ちゃんとそこにいること。呼吸にはすごく気を付けています」
そこが自分の場所と決めたら、大きく息を吸い込むことから始めないと、ね。
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出演:長内映里香(おさない えりか)
1989年9月9日生まれ。兵庫県出身。2011年から2016年春まで『さいたまネクスト・シアター』に所属。蜷川幸雄演出作品に数多く出演してきた。ドラマ・CMなどで活躍中。アベニール所属。
オフィシャルサイト http://avenir-dr.pwtwitter https://twitter.com/osachaaan9
instagram http://www.instagram.com/erika_osanai
衣装協力:元町RUKA
オフィシャルサイト http://ru-ka.com/access/
ヘア&メイク:渡辺真由美(GON.)
スタイリスト:BALENCIAKO
取材/文:岡本麻佑
国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。
撮影:萩庭桂太
1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
http://keitahaginiwa.com/