演じることが好きだから、この先もやっぱり、女優でいたい。

「今年の4月、『隣はラジカル』(演出:粟島瑞丸)という舞台にヒロインとして立たせていただきました。舞台に立つのは3~4年ぶりだったんですけど、その役がすごく面白かったんです。ひとりの女性なんですけど、最初はぶりっこ、途中狂気じみた性格になり、最後は夫を優しく見守る貞淑な妻になるという(笑)。演じ分けるのが快感でした。大きな声を出したり、絶叫するのが超好きなんですよ。急に奇声を発したり、楽しかったです」

 映画にもいろいろ出ているけれど、稽古を重ねて作り上げる、舞台の魅力に今は惹かれているという。

「基本、人見知りなんです。だから共演する役者さんたちとすぐに打ち解けるのが苦手で、気を使いすぎてなかなか話せなくて、結果、最初は少し距離を置かれてしまうことが多い気がします。でも舞台なら稽古期間中、一緒にいる時間が長いので、私のことをわかってもらえるような気がして。先輩の役者さんにも、真実は舞台がぜったい向いてるって励ましていただきました」

 もともと新体操の選手だったこともあり、アクションが得意。

「今までも殺陣とか体を動かす役が多かったですね。アクション監督さんにも〝ガチのケンカがうまいね〟ってほめられたことがあります。お芝居の中での蹴りとか重いらしくて、鍛えたらK1に出てもかなりのとこまで行けるって太鼓判押されました(笑)。アクションなら、たいていのことはそれほど苦労しなくても平均以上にできるんだと思います。でも逆に、そこが私の弱いところで、例えばカンフーとか武道とか、何かひとつにしぼって極めることができないんです。器用貧乏で終わってしまわないように、何かひとつ選んで頑張ってみようって、これも今模索中です」

  • 出演:山崎真実(やまさき まみ)

    1985年9月20日、大阪府生まれ。女優、タレント。4歳から新体操を始め、高校2年で高知国体新体操大阪代表として出場。2004年『ミスマガジン2004』で読者特別賞を受賞し芸能界入り。映画・ドラマ・舞台やCMなどで幅広く活躍。現在ABPinc.所属。

    オフィシャルブログ「TRUTH」 http://ameblo.jp/mami–yamasaki

    ヘアメイク:萩村 千紗子

  • 取材/文:岡本麻佑

    国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。

  • 撮影:萩庭桂太

    1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
    雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
    ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
    「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
    雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
    http://keitahaginiwa.com/